1995 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07671527
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Research Institution | Kochi Medical School |
Principal Investigator |
清家 真人 高知医科大学, 医学部, 講師 (90171313)
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Keywords | thalamus / thalamotomy / sensory neuron / Vim nucleus / Vc nucleus / deep sensory neuron |
Research Abstract |
平成7年7月に各種器材を導入した後、7例の生理学的手法による定位的視床手術を施行した。マイクロマニュピレーター(MHO-110)により微動的に記録電極をヒト視床内に刺入し、視床におけるニューロン活動の記録を行った。この際、4チャンネルポ-タブルカセットデータレコーダー(PC-204A)を用いて、対側四肢や顔面に対する自然刺激中の視床腹外側核内ニューロンの活動電位と筋電図を記録し、術後、反応加算ヒストグラム解析装置(QC-111J)を用いて適正刺激の同定と受容野の同定を行った。 この結果、ヒト視床腹外側核ではVim核の腹側部を中心に四肢の関節運動(自動運動あるいは他動運動)に応答するニューロンが多く分布しており、その後方に存在するVc核においては触覚などの表在感覚刺激に敏感に応答する内側毛帯系の感覚ニューロンが分布していた。また、この両者の境界領域には触覚などの表在感覚刺激には応答せず、筋腹や骨膜に達するであろう程度の圧刺激(深部感覚刺激)に応答するニューロンが、0.5-1mm程度の範囲で分布していた。このニューロン群の多くは内側毛帯系のニューロンの特徴を有しており、分布領域もVim核よりもVc核に分布していることが推測された。 以上より、Vim核ニューロンは筋感覚を受容しているが、その多くは筋紡錘から小脳を経由して到達するニューロン群であり、Vc核には主として内側毛帯系のニューロンが分布し、Vc核内でも前上方に薄く(0.5-1mm)層状に深部感覚ニューロンが、中心部に表在感覚ニューロンが分布しているものと推測された。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] 清家 真人、西村 裕之、小野 雄弘、他: "視床出血後筋源性疼痛に対しVim-Vo thalamotomyが有効だった1例" 脳と神経. 47. 899-904 (1995)
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[Publications] 清家 真人、本田 信也、小野 雄弘、他: "Meige症候群に合併したParkinson病に対する定位的視床手術の経験" 脳神経外科速報. 6. 135-139 (1996)