1995 Fiscal Year Annual Research Report
28kDaがん発生タンパクのin situハイブリダイゼーション研究
Project/Area Number |
07671818
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Research Institution | Tokiwa University |
Principal Investigator |
上見 幸司 常磐大学, 人間科学部, 教授 (90051903)
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Keywords | 28kDaタンパク / がん発生タンパク / 胎盤 / 免疫組織化学 / in situ ハイブリダイゼーション / 妊娠関連タンパク / 腫瘍関連タンパク / カルシウム結合タンパク |
Research Abstract |
胎盤から抽出した94kDa-(β)タンパクの第一世代抗体を使用して、卵巣がん患者の腹水から免疫学的に交差性のある91kDa-(α_2)タンパクを分離・精製し、第二世代抗体を作成した。同抗体を使用して、妊娠週齢ごとに胎盤組織の免疫組織化学を実施し、抗原タンパク局在性を検索した。光学顕微鏡/電子顕微鏡レベルともに、妊娠期間に応じて変化する動的な局在性を認めた。特に妊娠初期における同タンパクの局在(Hofbauer cellとfibroblasts)から、妊娠初期の胎盤絨毛の組織の形成と伸長(成長)に関係していることが強く推定された。 一方、第二世代抗体をラベルしたAffi-Gel10で、再度、抗原タンパクの分離を試みたところ、28kDa-抗原を得た。これを基にアミノ酸配列を解析したが、N-末端から40残基のうち約70%の、そして20残基のうち95%(17番目のみunknown)の配列が、Calcium-bindingprotein (CaBP) MRP8/Cysticfibrosis protein (CFP)と一致することが判明した。次に、試験的に、抗MRP8/MRP14抗体を入手して免疫組織反応性について検討した。その結果、妊娠初期の胎盤に限って、一部のHofbauer cellとfiber network、および一部のLanghanscell(電子顕微鏡的には91kDa-タンパクを含有する)が陽性像を示した。 続いて、これらの細胞が28kDa/MRP8/CFPを実際に合成しているか否かについて、遺伝子レベルで検証するために、in situ hybridizationを試みることにした。本年度は、それに必要な次の4本のDNA-プローブを合成した。 1 (5') ATGTTGACCGAGCTGGAGAA (3') 2 (5') GCTGGAGAAAGCCTTGAACT (3') 3 (5') GGTAGACGTCGATGATAGAG (3') 4 (5') GAGTACTTGTGGTAGACGTC (3')
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Research Products
(2 results)
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[Publications] 上見幸司ら: "Immunolocalization of 91kDa Ascitic Protein in the Human Placenta." Okajimas Folia Anatomica Japonica. 72. 227-234 (1995)
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[Publications] 森田敏幸ら: "Placental hocalization of an ectopic 91kDa Ascitic Protein." Tokiwa Journal of Human Science (人間科学論究 大学院学術雑誌). 4. 69-79 (1996)