1997 Fiscal Year Annual Research Report
28kDaがん発生タンパクのin situハイブリダイゼーション研究
Project/Area Number |
07671818
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Research Institution | TOKIWA UNIVERSITY |
Principal Investigator |
上見 幸司 常磐大学, 人間科学部, 教授 (90051903)
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Keywords | 28kDaタンパク / がん発生タンパク / MRP8 / 妊娠関連タンパク / カルシウム結合タンパク / in situハイブリダイゼーション / 胎盤 / DNA-プローブ |
Research Abstract |
平成7年度に合成した4本のDNA-ヌクレオチドプローブは、平成8年度の予備実験において、そのうち2本がgenomic-DNAを、また残りの2本がcytoplasmic-RNAを検出することが示唆された。しかし、当時は、その検出のための技術レベルが安定していなかったこともあって、必ずしも再現性において問題がなかったわけではなかった。 そこで本年度は、その技術レベルの安定化の問題に取り組むこととし、良好な改善策を考察し、再現性の良い技術水準に到達した。結論的には、2本のcytoplasmic-RNAを検出するプローブを使用する限りでは、従来型の非放射性(酵素)標識法を使用したin situハイブリダイゼーション法でも、明らかに細胞質に分布するのRNA-分子とハイブリダイズし、そのシグナルを検出することが可能であった。 これによって、28kDaがん発生タンパクとアミノ酸組成(少なくともN末端から40残基)を共有するMRP8は、すでに我々が先行研究で明らかにしたように、28kDaがん発生タンパクの先代のタンパクである91kDa-タンパクの局在と妊娠時期に一致して、基本的には胎児の骨髄性未分化細胞に発現することが証明された。すなわち、胎盤性組織球macrophages(Hofbauer cells)、繊維芽細胞fibroblastsおよび胎児性血管の白血球(myelocytes)である。ただし、91kDa-タンパクが局在しない細胞性栄養膜細胞Langhans cellsにもシグナルが認められたので、目下、その再現性と発現の時期について検証中である。
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Research Products
(1 results)