1996 Fiscal Year Annual Research Report
抗癌剤耐性機構におけるheat shock protein 60の意義
Project/Area Number |
07671826
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Jikei University School of Medicine |
Principal Investigator |
木村 英三 東京慈恵会医科大学, 医学部, 講師 (70161552)
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Keywords | 抗癌剤耐性 / heat shock protein / 抗癌剤 / 卵巣がん / 免疫組織化学 / 温熱療法 / heat shock |
Research Abstract |
手術時に採取した卵巣腫瘍組織を用いて抗hsp60抗体(stress Gen社)を用いABC法にてhsp60の発現を確認した。hsp60は良性卵巣腫瘍にも存在し、その組織特異性は低い。またその発現強度ならびに頻度の傾向については、いまだはっきりとした結論は得ていない。今後、悪性腫瘍については、この発現状態と予後の関連を明らかにしてゆく予定である。 一方、卵巣眼培養細胞にシスプラチンを添加することにより一過性のhsp60 mRNAの発現増強が確認された。他方、TPA,BSO,Ouabainなどシスプラチン感受性に影響すると思われる物質によってhsp60の発現は影響をうけなかった。このことよりシスプラチンによるhsp60の発現増強機序はこれらの物質の関連する経路とは異なると推察される。 また、培養細胞ではheat shock後4〜6時間にてhsp60 mRNAの発現はピークを示し、その後漸減し、12〜24時間後には未処置のレベルにもどった。このhsp mRNAの発現がピーク時にシスプラチンを投与したが、加熱によるシスプラチンの細胞内とりこみの増加が大きいことにより、hsp60の発現増強による感受性の低下は認めなかった。
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