1996 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07672145
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Research Institution | OSAKA DENTAL UNIVERSITY |
Principal Investigator |
川野 晃 大阪歯科大学, 歯学部, 助手 (80177716)
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Keywords | 誘発筋電図 / 咬筋 / 磁気刺激 / 疲労 |
Research Abstract |
近年開発された磁気刺激装置を用い,頭蓋からの磁気刺激により得られる咬筋誘発筋電図が間歇的かみしめ疲労によりどのような変化を現すのかを検討することを目的として次の実験を行った. 被験者は正常有歯顎者男子8名とした.磁気刺激装置はMagstim 社製model 200 を用い,刺激コイルは直径9.5cmのダブルコイルを使用した.磁気刺激は最大出力の50%の刺激強度とし,頭蓋からの刺激により誘発筋電図の振幅が最大となる位置を刺激位置とした.実験順序はまず軽度のかみしめの状態で5回の磁気刺激を加えて誘発筋電図を導出しこれをコントロールとし,つぎに15秒間の最大かみしめを行わせた後,軽度のかみしめの状態で5回磁気刺激を行い,この組み合わせを1つのsessionとして15回連続的に繰り返した.誘発筋電図は同側咬筋中央部より双極誘導にて導出し,トリガー信号とともにデータレコーダに収録した.得られたデータはパーソナルコンピュータにて誘発電位研究用ソフトを用いて5回平均加算を行い,各sessionでの誘発波の潜時,振幅,持続時間を測定し,次の結果を得た. 1.コントロール時の頭蓋上からの磁気刺激により得られた同側咬筋誘発波の潜時は2.4〜4.5msで,振幅は0.59〜1.85mVで,持続時間は3.1〜5.0msであった. 2.誘発波の振幅は間歇的かみしめのsessionを重ねるにしたがって,有意に低下する傾向を示したのに対して,潜時および持続時間では実験期間を通じて有意な変化は見られなかった.
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Research Products
(1 results)