1995 Fiscal Year Annual Research Report
機械的外力により歯根膜線維芽細胞から産生される因子が骨系細胞に与える影響について
Project/Area Number |
07672215
|
Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
|
Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
斎藤 功 新潟大学, 歯学部, 助手 (90205633)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
金井 鐘秀 新潟大学, 歯学部・附属病院, 助手 (50262449)
|
Keywords | ヒト歯根膜線維芽細胞 / MC3T3-E1細胞 / 持続的加圧刺激 / アルカリフォスファターゼ活性 / サイクリックAMP産生量 |
Research Abstract |
in vitroにおいて持続的加圧刺激をヒト歯根膜線維芽細胞様細胞(HPLF)に加え、その培養上清が株化骨芽細胞様細胞(MC3T3-E1細胞)にどのような影響を及ぼすのかについて検討した。HPLFを1、3、6、12、24時間加圧後、培養上清を採取しS-CMとした。一方、加圧を行わずに採取したHPLFの培養上清をNS-CM,細胞培養していないmediumをC-Mとした。これらをMC3T3-E1細胞に添加し、アルカリフォスファターゼ(ALPase)活性とcyclic AMP(cAMP)産生量を測定した。この反応へのプロスタグランディン(PGs)の関与を調べるために、MC3T3-E1細胞の培養液中のPGE2濃度が0〜200mg/mlとなるように調整し、ALPase活性およびcAMP産生量を測定した。また、培養液中にIndomethacinを添加してHPLFを加圧し、その培養上清をMC3T3-E1細胞に添加して、ALPase活性、cAMP産生量を測定した。 1.S-CMにより、MC3T3-E1細胞のALPase活性、cAMP産生量は、NS-CM、C-Mと比較して時間依存的に有意に上昇し、ALPase活性は加圧後12時間以降、cAMP産生量は加圧後6時間以降有意に上昇した。 2.PGE_2の添加によって、MC3T3-E1細胞のALPase活性とcAMP産生量は、PGE2の濃度(0〜200ng/ml)に依存して上昇した。 3.Indomethacinを添加したS-CMは、MC3T3-E1細胞のALPase活性、cAMP産生量を上昇させなかった。 以上の結果から、S-CMはMC3T3-E1細胞の細部分化能および細胞応答活性を、加圧時間依存的に上昇させていることが示唆された。また、S-CMによるMC3T3-E1細胞のALPase活性、cAMP生産量の上昇には、PGsが関与している可能性が示唆された。
|