1995 Fiscal Year Annual Research Report
奄美大島の名瀬市における「Summer depression」の発現頻度
Project/Area Number |
07672441
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
牟禮 利子 鹿児島大学, 医学部, 助手 (40182141)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
亀井 健二 鹿児島大学, 医学部・附属病院, 講師 (30161235)
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Keywords | Seasonality / mood / nours of sunshine / summer depression |
Research Abstract |
これまでの我々の研究では,名瀬市の一般成人の気分・行動の季節変動は,冬の日照時間の低下よりも夏の暑さや湿度が気分の季節変動に影響を与えている考えられた.そこで,秋田市での同様な一般成人の気分・行動の季節変動の調査が行われているため,許可を得てデータを解析し名瀬市や鹿児島市と比較した.秋田市では気分の季節変動の幅が大きく,名瀬市では季節変動が小さく,鹿児島市はその中間であった.さらに,秋田市では気分と日照時間に相関を認めたが,名瀬市と鹿児島市では認められなかった.日照時間が関係すると考えられている冬季うつ病は,冬季の気温の低いことが必要と考えられた. 名瀬市では夏の暑さや湿度が気分の季節変動に影響を与えていると考えられることから,名瀬市での夏季うつ病(summer depression)の発症頻度を調べる目的で,鹿児島市と名瀬市を販売中心を有する地方紙,南日本新聞と南海日々新聞に記事を依頼し,季節性感情障害についての記事の掲載を依頼し,季節性感情障害の人のリクルートを行った.名瀬市からの問い合わせはなく,鹿児島市での問い合わせは,20件あったがすべて冬季うつ病あるいは秋期うつ病と考えられるものであり,夏季うつ病と考えられる症例の問い合わせはなっかた. 今後は,名瀬市ならびに鹿児島市の一般成人を対象に,夏と冬に実際の気分を自己評価尺度で評価し,気分の季節変動を直接測定し,夏季うつ病の発症の可能性を推定することが必要と考えれる.以前にもお願いした名瀬市と鹿児島市の高等学校に調査の依頼を現在行っている.
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