1996 Fiscal Year Annual Research Report
奄美大島の名瀬市における「summer depression」の発現頻度
Project/Area Number |
07672441
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
亀井 健二 鹿児島大学, 医学部・附属病院, 講師 (30161235)
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Keywords | Seasonality / mood / hours of sunshine / summer depression / self-rating scale |
Research Abstract |
これまでの我々の研究では、低緯度にあるにもかかわらず,日照時間が1436時間と本邦でも最短である鹿児島県名瀬市では,日照時間が短くなる冬季に気分が不良になる人の割合は,高緯度に位置する秋田市に比べて少なく,名瀬市では夏の厚さや湿気が気分の季節変動に影響を与えていると推定された。昨年の地方新聞による季節性感情障害のリクルートでは,鹿児島市では冬季うつ病と考えられる20件の問い合わせがあったが,名瀬市では問い合わせが全くなく,気分の季節変動が少ないのではないかと推定された。そこで,実際の気分について,一般住民を対象にして季節ごとの気分を自己評価するアンケート調査を企画した。アンケートの実施時期は,5月,7月,10月,2月の年4回とした。対象は,前回の季節性調査(SPAQ)と同様に,名瀬市,鹿児島市ならびに秋田市の高等学校の生徒各々約100名とその両親約200名とした。自己評価の項目は,抑うつ状態についてはCES-Dの20項目,躁状態はPetterson Mania Scaleに基づいて8項目,季節性感情障害における非定型症状は,Esprituらの自己評価尺度(Biol.Psychiatry 35:403-407,1994)の8項目を使用した。さらに,SPAQにあるseasonality scoreのために6項目を加えて合計42項目とした。現時点では,2月のアンケートの回収が終了しておらず,データの解析ができていない。
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