1996 Fiscal Year Annual Research Report
精神障害者への地域ケアにおけるケースマネージメント・モデルの開発に関する研究
Project/Area Number |
07672534
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | College of Nursing Art and Science, Hyogo |
Principal Investigator |
近澤 範子 兵庫県立看護大学, 看護学部, 助教授 (40118055)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
住吉 亜矢子 兵庫県立看護大学, 看護学部, 助手 (00285347)
小高 恵実 兵庫県立看護大学, 看護学部, 助手 (90275321)
青本 さとみ 兵庫県立看護大学, 看護学部, 助手 (50264841)
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Keywords | 精神障害者 / 自己調整力 / ケースマネージメント |
Research Abstract |
1.今年度は、地域における精神保健医療の専門職及び関連職が、どのように精神障害者の自己調整力の獲得・強化に働きかけているか、個々の精神障害者にとってのケアの継続性・統合性をどのように図っているかを明らかにするために、共同作業所指導員1名、精神科医師3名、保健婦4名、訪問看護婦1名の合計9名に、半構成型インタビューを行った。現在は、得られたデータの分析途中の段階であるが、それぞれの専門職が日常の観察の中で、独自の視点や方法を用いて、(1)精神障害者の「自己決定する力」を強化するための機会や選択肢の提示を行うなどの働きかけ、(2)個々の状態を見極めながら他職種と連携し、症状悪化を防ぐための働きかけ、(3)家族機能への働きかけなどを展開していることが、見えてきた。 2.精神障害者に対するケースマネージメントに関する過去5年間の国内外の研究文献を検討した。その結果、(1)「自己調整力の強化」の概念が、ケースマネージメントのモデルにおいて重要な意義を持っていること、(2)ケースマネージメントの効果として、再発・再入院の予防と、地域での安定した生活の維持、ひいては、医療費の軽減につながっていることが明らかとなった。
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