1997 Fiscal Year Annual Research Report
幼児の思いやり行動の発達過程-思いやりの発達の基盤として-
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07680039
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Research Institution | OTSUMA WOMEN'S UNIVERSITY |
Principal Investigator |
千羽 喜代子 大妻女子大学, 家政学部, 教授 (90074913)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
平井 信義 大妻女子大学, 家政学部, 名誉教授
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Keywords | 受容体験 / 要求内容 / 思いやり / 充実活動 / 自己主張 / 個体追跡 |
Research Abstract |
0・1・2歳児では、保育者との関係で実現される受容体験を主軸とし、加えて、子ども自身も充実活動を充足させることが思いやりの発達過程の基盤に置かれるのではないかとの仮説をたてた。0歳児2名の要求内容が、1歳、2歳と年月齢を経るにつれて変化する過程に着目し、そこに関わる子どもの要求を保育者はどの程度まで受容しているか、また、その受容体験は、やがて保育者との関係において、「相手の気持ちを汲む」ことを生起させていくのではないかとの想定のもとに、まず要求の受容についてまとめた。 産休明けクラス(生後3ヵ月から9ヵ月)までの要求内容は、「生理的要求」、「物を取って欲しい」「保育者を求める」とし、0歳児クラス(生後10ヵ月から1歳9ヵ月まで)、1歳児クラス(1歳10ヵ月から2歳9ヵ月まで)は、さらに「自分を求める」、「他児を求める」を加えた。 その結果、(1)「保育者を求める」、「自己活動を求める」、「他児を求める」に共通して認められる自己主張は、1歳3ヵ月以降から現われ、自我の芽生えも要素として考える必要があること、(2)3歳以降、思いやり行動へとつながっていくと考えられる自己主張から誘発される「葛藤体験」が遊びにみられる「養護行動」が1歳代から出現していること-を明らかにした。 対象児2名の生後3ヵ月から毎月1回の観察記録及びビデオ録画の収録は、1998年3月保育所卆園時まで行い、今年度をもって、終了した。乳幼児期の貴重な固体追跡の資料を得ることができた。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] 千羽喜代子他: "幼児期における思いやりの発達過程の基盤-産休明けから1歳児クラスにおける要求内容-" 第44回日本小児保健学会 発表. 556-557 (1997)
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[Publications] 永田陽子、 千羽喜代子他: "思いやりの精神構造とその発達過程(第14報)" 日本保育学会第50回大会 発表. 192-193 (1997)
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[Publications] 帆足暁子、 千羽喜代子他: "幼児期における思いやりの発達過程" 日本発達心理学会第8回大会発表. 173- (1997)