1995 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07750238
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
駱 貴峰 長崎大学, 工学部, 助手 (90264209)
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Keywords | ディーゼルエンジン / 定常拡散乱流バーナー / 光ファイバー温度計 / レーザー2焦点流速計 / 火炎温度変動 / 2領域モデル / パワースペクトル / パイロット噴射 |
Research Abstract |
(1)定常拡散燃焼場での燃焼実験 定常拡散燃焼場における燃焼の温度場を光ファイバー温度計OFT(Optical Fiber Thermometer)システムで計測し,また,レーザー2焦点流速計を用いて,定常拡散燃焼場の空気の流れ場を同時に計測した。結果として、燃焼変動および流れ場の乱れには相関性があることが示された。 (2)ディーゼルエンジンによる実験 直接噴射式過給ディーゼルエンジン燃焼室内での燃焼火炎温度場,すすの生成およびすすの酸化過程を調べるために,OFT計測システムを用いて、燃焼室内の温度場および火炎温度変動を計測した。火炎温度に対してフーリエ解析を行うことによって単一サイクルの燃焼期間における温度場の変動の時間変化および多サイクルに亘る乱れのサイクル変動等の燃焼の詳細な変化を明らかにした。理論的には2領域モデルを用いて未燃焼域から燃焼域への空気導入率、換言すれば燃焼域の空気過剰率を計算した。また、燃焼室中の温度変動、圧力変動および燃焼域の空気過剰率には相関性があることが示された。さらに、拡散燃焼期における火炎温度変動のパワースペクトルの解析結果によればこのパワースペクトルが乱流理論におけるコルモゴロフの-5/3スペクトルと一致していることを示した。火炎温度変動と燃焼場の乱れの相関性によれば、燃焼場の乱れがほぼ等方性を有すると推定された。 また、ディーゼルエンジンにドッジプランジャ式パイロットインゼクタを適用し、主噴射に近接したパイロット噴射が燃焼および排気物質に及ぼす影響を実験的に調べた。結果として、少量のパイロット噴射によって、着火遅れが短縮され、また燃費およびNOx・燃費背反の関係が改善されたが、この原因が燃焼変動の解析結果から明らかにされた。
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