1995 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07750559
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
葛 漢彬 名古屋大学, 工学部, 助手 (90262873)
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Keywords | 鋼製橋脚 / 充填コンクリート / 耐震設計 / 地震応答解析 / 復元力モデル / 剛性低下 / 最大変位 / 残留変位 |
Research Abstract |
本研究では,鋼製橋脚の地震応答解析用に開発された2パラメータモデルを基本としたコンクリートを部分的に充填した鋼製橋脚の復元力モデルを提案し,コンクリート充填鋼製橋脚の地震応答解析を行っている.鋼製橋脚の柱基部にコンクリートを部分的に充填すると,柱基部での局部座屈進展に伴う急激な耐力の低下が抑制されるため,2パラメータモデルでは実験結果と一致しない.そこで,これまでの静的,準静的実験から新たにコンクリート部分充填橋脚用にスケルトンカーブと履歴法則を決定し,ハイブリッド応答実験結果と比較することにより,その妥当性を検証した.本研究の成果をまとめると,次にようになる. (1)鋼製橋脚用の復元力モデルを基本としてコンクリート部分充填橋鋼製脚用の復元力モデルを提案した. (2)その復元力モデルを考慮に入れた地震応答解析用のプログラムを作成した. (3)その復元力モデルに兵庫県南部地震の地震波を入力した地震応答解析結果を,ハイブリッド応答実験結果と比較した. (4)最大変位に関してはどの供試体もハイブリッド応答実験結果と良く一致した.残留変位も比較的一致したが,差が大きくでる供試体もあった. (5)応答解析結果とハイブリッド応答実験結果に差がでるのは剛性低下の影響が大きく,剛性低下には,最大変位のみではなく累積吸収エネルギーなども考慮する必要があると考えられる. (6)本研究では,スケルトンカーブを静的,または準静的実験から求めているが,弾塑性有限変位解析によりスケルトンカーブを求める方法なども考えられる.
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