1995 Fiscal Year Annual Research Report
多目的最適化理論を適用した農作業スケジューリング法に関する研究
Project/Area Number |
07760237
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
野口 伸 北海道大学, 農学部, 助手 (40228309)
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Keywords | 遺伝的アルゴリズム / スケジューリング問題 / 移動ロボット / 多目的最適化 / 粗飼料収穫作業 |
Research Abstract |
1.農用移動ロボットを用いて複合作業を行うための作業計画問題をGAによって解決を計った.採草作業を例に作業計画を生成た.本法はGAを階層的に適用することにより,仕事量と作業時間を目的関数として,2種類,3台のロボットの効率的な作業計画を生成することができた.GAで生成された作業計画は,ランダムに作業を行った場合と比較して,消費エネルギを56%に節約できた.一方,作業時間を目的関数に設定した時には,作業待ち時間を大幅に減少させることができるために,作業時間を51%に短縮できた. 2.重みづけTchebycheffノルム法を併用することにより,仕事量と作業時間の2目的の最適化問題に拡張し,満足できる作業計画が生成できた.加えて,実際の作業従事者によって作成された計画と比較しても,同程度の質であることが確認できた. 3.人間の作業計画立案時の意思決定メカニズムを考察するために,熟練作業者の仕事量と作業時間の重み係数行列を逆解析した.被験者全員について作業時間の重み係数は0.9を超える値を示し,人間による機械運用の計画立案時には作業時間を重視し,仕事量をほとんど考慮していないことが推察された.したがって,本法を拡張することによって,ヒューマンライクな作業計画も生成可能である. 4.今後は実機による検証実験を行うことで,その有効性を検証すると共に,系を拡張して,さらに大規模問題に適用することが必要である.
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