1995 Fiscal Year Annual Research Report
HAM患者由来B細胞株の神経細胞に対する自己抗体産生の有無についての検討
Project/Area Number |
07770456
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Research Institution | 佐賀医科大学 |
Principal Investigator |
高島 洋 佐賀医科大学, 医学部, 助手 (50253597)
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Keywords | HAM / B細胞 / 自己抗体 |
Research Abstract |
まず、正常者3名およびHTLV-1ウイルス関連脊髄症(HAM)患者8名末梢血よりB細胞を分離し、EBウイルスを含んでいるB95-8細胞の培養上清を加えて、5%CO2インキューベタ-内で培養し、EBV-transformed lymphoblastoid cell lineを樹立した。これらのEB cell lineをw6/32(HLA-A,B,C frame workに対する抗体),3G7ll(HLA-DR frame workに対する抗体)を用いてフローサイトメトリーにてhuman B細胞由来であることを確認した。次に通常の10%FCSとRPMI1640培養液で、5%インキュベータ-の条件下で十分培養可能であり、凍結保存後、融解し培養可能であることも確かめた。また、これらのEB cell lineがmixed lymphocyte reaction (mLR)のstimulatorとして機能しうるか、HTLV-1抗原をT細胞に抗原呈示しうるかどうかを確かめた。その結果、mLRのstimulatorとして機能しうること、HTLV-1抗原をT細胞に抗原呈示しうることが確認できたが、EB cell lineの増殖をおさえる処理、たとえば放射線処理、Mitomycin処理が必ずしも十分ではなく、アッセイの際やmLR cell lineやHTLV-1抗原特異的cell line作成するには問題になると考えられた。現在、ラット神経細胞、人神経細胞cell lineの培養条件の設定を行なっており、培養が安定して行なえるようになれば、EB cell lineの培養上清を培養神経細胞に加えて、自己抗体の有無を検討する予定である。
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