1995 Fiscal Year Annual Research Report
再生筋細胞膜におけるジストロフィンと各種ジストロフィン結合蛋白の出現時期の検討
Project/Area Number |
07770475
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Research Institution | Showa University |
Principal Investigator |
村橋 真 昭和大学, 医学部, 助手 (10260910)
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Keywords | 再生筋 / ジストロフィン / ジストロフィン結合蛋白 / adhalin / β-dystroglycan / 免疫染色 |
Research Abstract |
【目的】ジストロフィン及びジストロフィンと強くリンクしているジストロフィン結合蛋白(DAP)の再生筋における発現様式を観察することにより、各種成分の発現時期や発現形態を明らかにする。【対象及び方法】成熟雄ウイスターラットの長指伸筋(EDL)に約1mlの塩酸bupivacaineを注入、操作1、2、4、8週後に各5匹ずつ同筋を摘出し、各時期の骨格筋に対してジストロフィン及び本年度はジストロフィン結合蛋白のうち、β-dystroglycan (43kDAG)、adhalin (50kDAG)の抗体で蛍光抗体間接法による免疫染色を行った。ジストロフィン抗体はHoffman博士により供与された羊抗60kジストロフィン抗体を、ジストロフィン結合蛋白の抗体はDAG precursor protein cDNAより決定されたアミノ酸配列よりペプチドを合成し羊に免疫して得たものをaffinity精製して使用した。【結果】塩酸bupivacaineを注入しない同ラットの対照筋ではジストロフィン、β-dystroglycan、adhalinは共に筋表面膜を連続性に明瞭に染色した。bupivacaine処理したラットではβ-dystroglycan、adhalinは操作後1週で筋表面膜に僅かに発現しており、2週以降では筋表面膜に全周性に発現していた。その発現様式はジストロフィンよりやや遅れていた。【結論】adhalin、β-dystroglycanはbupivacaine再生筋において操作1週頃より発現しはじめ、操作2週以後には明瞭に発現していた。【今後の計画】今後はα-dystroglycan (156kDAG)、syntrophin (59kDAP)等のジストロフィン結合蛋白について同様の検討を続けると共に、bupivacaine処理1週前後で発現してくるパターンを多く認めるため、bupivacaine処理3〜5日の超急性期における各種成分の発現について調べていく予定である。
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