1995 Fiscal Year Annual Research Report
免疫不全患者の急性発疹症における潜伏ヘルペス群ウイルスの再活性化の役割
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07770703
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Research Institution | Jikei University School of Medicine |
Principal Investigator |
石川 優子 東京慈恵会医科大学, 医学部, 助手 (80237990)
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Keywords | 急性発疹症 / 免疫不全 / 潜在ウイスル再活性化 / ヒトヘルペス6型 / ヒトヘルペス7型 / サイトメガロウイルス / EBウイルス |
Research Abstract |
全身性発疹症の多くはウイルス又は薬剤が原因と考えられているが、麻疹、風疹、伝染性紅斑などの典型例以外のウイルス発疹症は診断が困難であり、特に免疫不全患者においては確定診断が難しい。日常診療でも免疫力の低下している患者が薬剤アレルギー、ウイルス発疹症とも診断がつかない皮疹を全身に認め来院することがある。 潜在ヘルペス群ウィルスは輸液、輸血、臓器移植等の免疫低下状態の時に再活性化して発症すると言われているが発疹に関してはウィルス学的検索は未だ発達していない。今回免疫不全状態における急性発疹症におけるヒトヘルペス6型、ヒトヘルペス7型、サイトメガロウイルス、EBウイルスの再活性化の有無を免疫抗体価法を用いて調べ検討した。 対象症例は当院皮膚科の患者13例、免疫不全状態で急性発疹症出現患者4例、免疫不全状態で発疹のない患者4例、コントロールとして健常人5例である。方法は患者の同意を得た上で咽頭ぬぐい液、血清、皮疹部、無皮疹部の組織より各々の検体を採取し、EIA法で各ウイルスの抗体価を測定しPCR法を用いてDNAを検出し検討した。現在の結果は症例が少なく明確な結果は得られていないが今後症例数を増やして検討していく予定である。
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