1995 Fiscal Year Annual Research Report
大腸腫瘍におけるDCCタンパクの発現と浸潤転移との関連性
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07770982
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Research Institution | 福井医科大学 |
Principal Investigator |
土山 智邦 福井医科大学, 医学部・附属病院, 助手 (20262628)
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Keywords | 大腸癌 / DCC / 癌抑制遺伝子 |
Research Abstract |
1,Southern blot解析 probeとしてpKC 430を用いたところ、20kbp,11kbp,1.8kbpにhybridizeし、癌組織では20kbpにおいて発現の低下をみた。 2,western blot (1)190kDにDCCの発現が見られ、癌巣では正常粘膜に比しその発現低下が認められた。 (2)大腸腫瘍におけるDCCの発現を正常粘膜に対する比で見ると大腸癌組織においては大腸腺腫組織に比し有意にDCCの発現低下を認めた。またDCCの発現と転移能の関係を見ると、リンパ節転移との間に相関は見られなかったが、肝転移陽性例では陰性例に比しDCCの発現の低下に有意差を認めた。 3,免疫組織染色 組織型、深達度、リンパ管侵襲、静脈侵襲の間には差は認められなかったが、血行転移陽性例のDCC陽性率は陰性例に比し有意に低下していた。以上よりDCC発現の低下は大腸癌の発生および進展に関わる重要な因子の一つと考えられた。
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