1995 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07771209
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
斎藤 祐司 東京医科歯科大学, 医学部, 助手 (00242199)
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Keywords | 筋弛緩薬 / ベクロニウム / Train-of-four / Double burst stimulation |
Research Abstract |
全身麻酔中に筋弛緩薬の効果を判定する方法として、Train-of-four(TOF)やDouble burst stimulation(DBS)等がある。これらの方法で尺骨神経を刺激し、その刺激による拇指の収縮を視診あるいは触診で評価するわけであるが、視診・触診では、臨床麻酔中、十分な筋弛緩効果の回復をとらえることができない。 そこで、TOFあるいはDBS刺激中に、拇指をゴムひもで外転方向に牽引しておけば、より十分な筋弛緩効果の回復を、視診により容易に評価できるようになると仮定し、視診により、どの程度まで筋弛緩効果の回復を評価できるかについて研究を行った。 結果:TOF,DBSのいずれの刺激方法を用いた場合においても、ゴムひもで拇指を外転しておいた状態では、ゴムひもで使用しなかった際と比較して、有意に「十分な筋弛緩効果の回復」をとらえることができた。また、ゴムひもで拇指を外転方向に牽引しながらDBS刺激を施工すると、「TOF ratio=75%」まで評価することができた。これは呼吸機能の面からみて、ちょうど「抜管して患者を一般病棟に帰室させてよい」レベルであり、今回の私の行った、ゴムひもを用いた筋弛緩効果の回復を視診で評価する方法に関する研究は、臨床麻酔上有用と思われる。
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Research Products
(1 results)