1995 Fiscal Year Annual Research Report
サイクリンA及びp34^<cdc2>プロモーターによる婦人科腫瘍の悪性度の評価
Project/Area Number |
07771364
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
高木 靖 信州大学, 医学部, 助手 (00226755)
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Keywords | cyclinA / 子宮平滑筋肉腫 / p21 |
Research Abstract |
CyclinA遺伝子のpromoterにはATFlike,Sp1,p53binding siteが存在しており、正常p53はcyclin A-promoter活性を抑制する。そこでp53を介したp21(WAF)の細胞増殖抑制作用が濃度依存性に現われる事が予想され、以下の実験を施行した。 1)CyclinAのmutation及びdeletionの入ったpromoterをLuciferase遺伝子につないだpromoter/reporter遺伝子を用いた。細胞はJurkat cell,cos1 cell,cos7cell,CEM cell,子宮平滑筋肉腫細胞を用いた。各々の細胞5.1×10^6個を300μlの培養液に浮遊させ、上記cyclinAのplasmidを2〜30μg加えて、0℃、250V、960μFの条件下でelectroporetionした。これを1〜2日間incubationした後に、細胞融解させluciferin、ATPなどと反応させ、ルミノメーターを用いて蛍光測定をするLuciferaseAssayを行い、各細胞のcyclinAのpromoter活性を定量的に解析した。その結果 Jurkat cell、cos7 cell、CEM cellにおいて、control値に比べ、それぞれ12倍、68倍、534倍以上の活性を濃度依存性に示した。CEM cellにおけるp34^<cdc2>のplasmidを用いた同様の実験でも、濃度に相関して211倍までの活性を示した。 2)cyclinA遺伝子のpromoter上の抑制因子(P53など)を発現できるp21(WAF)の遺伝子と、そこにmutation及びdeletionの入った遺伝子(WAF-ES)を用意し、これらとcyclinA promoter/reporter遺伝子(5〜10μg)とを1)と同様に各々の細胞にelectroporeterを用いてco-transfectionし、promoter活性の抑制効果の評価をした。その結果CEM cellにおいて、p21(WAF)により活性が60%まで抑制されたが、(WAF-ES)では明らかな活性の抑制はみられなかった。今後、正常組織、良性腫瘍、悪性腫瘍(子宮平滑筋肉腫)などの細胞で検討する予定である。
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