1995 Fiscal Year Annual Research Report
歯周炎患者歯肉における細菌由来ストレスタンパク質の局在
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07771777
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
西野 広美 鹿児島大学, 歯学部・附属病院, 助手 (30264443)
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Keywords | 歯周炎 / Actimo bacillus Actinomycetem conitans / HSP |
Research Abstract |
1.被験者:X線診および各種の臨床診査を行ない,若年性および成分性歯周炎患者を各20名,また対照として健常者を1名選んだ. 2.試料の採取と組織標本の作成:歯周炎患者からは歯周外科時に,健常者からは最後臼歯部遠心側の歯肉を採取し,凍結およびパラフィン標本を作成した. 3.抗体(抗A.a.由来65KDa HSP抗体):九大予防歯科(古賀:申請者らと共同研究グループを構成)より恵与されたものを用いた. 一般病理組織学的検索:HE染色を行なって,患者歯肉組織における炎症の程度を弱,中,強の3段階に分けた. 5.免疫組織化学的染色:一次抗体として3.の抗A.a.由来65KDa HSP抗体を用い,以降labeled streptavidin biotin(LSAB Kit,DAKO,Denmark)法により,A.a.由来65KDa HSP抗体の炎症および正常歯肉組織,とくに接合上皮を中心とした歯肉組織内における局在性について調べた. 6.歯周組織における炎症とA.a.由来65KDa HSP抗体局在性との関連性の解析:4.および5.で得られた結果をもとに,若年性および成人性歯周炎の発症と増悪にA.a.由来HSPの果たす役割を明らかにした.その結果,炎症の進展に応じたA.a.由来65KDa HSP抗体の接合上皮周辺における局在がみられた.今後さらに症例を増やし,病因との関連を明らかにしていきたい.
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