1995 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07771784
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Research Institution | Showa University |
Principal Investigator |
鎌滝 貴世子 昭和大学, 歯学部, 助手 (80255877)
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Keywords | 外傷歯 / 歯根吸収 / パルス磁気 |
Research Abstract |
外傷歯の歯根吸収を抑制するためには、水酸化カルシウムを根管貼薬する方法などあるが決定的方法はない。骨のリモデリングの調節に電気的な信号伝達機構が介在するという仮説や、外因性に誘導された電流による低周波の電場は、効果的に骨吸収を抑制し新生骨の形成を促進するという報告があることから、外傷歯の歯根吸収抑制に電磁場が有効であるか検討した。生後一年以上のイヌの両顎の単根の側切歯と第一大臼歯を全身麻酔下で抜去し、根尖1/3のセメント質を除いた全根面をキュレッタージした。グループAは生食で洗い再植し、グループBはクエン酸に3分浸して脱灰した後生食で洗い再植した。抜歯して再植するまでの時間は、15分以内とした(P.ZERVASらの実験に準じた。)。一日5分ずつ4回、総計20分になるように3日毎に5回に渡りパルス磁気を照射した。装置は、パルス磁気と永久磁石を併用した装置を用いた。大きさ50×20×25mmの暴磁部と暴磁部にパルス電流を供給するPulse Generatorより構成されている。暴磁部は直径0.8mmの銅線をコイル状に15回ずつ巻いた2個の永久磁石(サマリウム-コバルト磁石:磁束密度3000Gauss)からなる。コイルにパルス電流を流すと永久磁石の定常磁界にコイルのパルス磁界が重なり合った磁界が生じる。4μF、15Hz、320Vを用いた。上顎前歯はコントロールとし、再植後暴磁しなかった。それぞれを暴磁した直後(再植後2週)、6週間後(再植後8週)屠殺市て顎骨を切除し、ホルマリン固定し、通法どおりセロイジン包埋し、ヘマトキシリン・エオジン染色ををして、光学顕微鏡で病理組織学的に歯根吸収について検討した。脱灰、包埋に期間を要した為、現在検討中であるが、グループAの暴磁直後の標本では事件群とコントロール群で差異はなかった。
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