1995 Fiscal Year Annual Research Report
歯周組織細胞に対するP. gingivalis Lipid Aの作用機序の解明
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07771803
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Research Institution | Kanagawa Dental College |
Principal Investigator |
山地 矢須子 神奈川歯科大学, 歯学部, 助手 (30257315)
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Keywords | P. gingivalis / LipidA / 炎症性サイトカイン / ヒト歯根膜線維芽細胞 |
Research Abstract |
歯周病原細菌であるPorphyromonas gingivalisのVirulence Factorの一つとしてLPS(内毒素リポ多糖)が挙げられている。そこで本研究では歯周組織細胞としてヒト歯根膜線維芽細胞(HPLF)を用いてPorphyromonas gigivalis LPSおよびその活性中心であると考えられているLipidAを単離しその活性について炎症性サイトカイン産生誘導能を遺伝子発現およびサイトカイン産生量を測定し検討した。 P. gigivalisのLipidAはHPLFのIL-6およびIL-8の遺伝子発現を濃度依存的に増強したがLPS比べて弱い活性示した。IL-6およびIL-8産生量についても同様の結果が得られたことからP. gingivalis LipidAも炎症生サイトカイン誘導能を持つことが明らかになった。このことは、PorphyromonasのLPSの生物活性は主としてLipidA部分に担われている事を示唆さており、一般的内毒素活性が他のグラム陰性菌に比べ低いという特徴についてLipidAの構造に起因するものと考えられた。また、LipidA部分に他の構造が加わることにより生物活性が増強される可能性が示唆された。
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