1995 Fiscal Year Annual Research Report
新規最終脱保護系を用いた高効率リン酸化ペプチドの合成法の開発に関する研究
Project/Area Number |
07772094
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
大高 章 京都大学, 薬学部, 助教授 (20201973)
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Keywords | リン酸化 / リン酸化ペプチド / ペプチド合成 / 最終脱保護 / ジメチルホスフェートアミノ酸 |
Research Abstract |
蛋白質のチロシン、セリン、スレオニン残基のリン酸化、脱リン酸化が生体内情報伝達系において重要な役割を果たしていることが明らかになるにつれ、近年リン酸化ペプチド・タンパク質の需要が高まっている。このような観点より『新規最終脱保護系を用いた高効率リン酸化ペプチド合成法の開発に関する研究』を遂行し以下のような実績をあげることができた。 1.まず合成ストラテジィーとしては保護リン酸化アミノ酸を縮合し、合成の最終段階においてリン酸の保護基を含む全保護基の除去を行うプレリン酸化法を採用することとした。そこで保護リン酸化アミノ酸としてジメチルホスフェート含有アミノ酸[Boc-Ser/Thr/Tyr-(OPO_3Me_2)-OH]を用いることとし、これらアミノ酸誘導体を通常のBoc型固相ペプチド合成法に適用可能であることを確認した。 2.リン酸の保護基として使われているメチル基はペプチド合成で従来から汎用されている各種脱保護系では完全に除去することが困難であることが判っていたのでメチル基の脱保護並びにペプチド合成への適応性という点に注意をはらい新規最終脱保護系の開発を行った。その結果High Acidic[1 M TMSOTf-thioanisole/TFA, m-cresol, EDT(ethanedithiol)]-Low Acidic[1 M TMSOTf-thioanisole/TFA, m-cresol, EDT+TMSOTf+DMS(dimethyl sulfide)]からなる二段階脱保護法がリン酸化ペプチドの脱保護法に非常に有効であることを見出した。 3.この新規最終脱保護系を従来のリン酸化ペプチド合成法では合成が困難であったMAP-kinaseリン酸化部位のペプチド(18残基、リン酸化サイト2つ)の合成に適用しその有用性を確認した。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Akira Otaka: "Practical Synthesis of Phosphopeptides Using Dimethyl-protected Phosphoamino Acid Derivillincs" J. Chem. Soc., Chem. Commun.1995. 387-389 (1995)
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[Publications] Akira Otaka: "Development of Efficient Two-step Deprotection Methodology for Dimethyl-protected Phosphoamino Acid-Containing Peptide Resins and Its Application to the Practical Synthesis of Phosphopeptides." J. Org. Chem.60. 3967-3974 (1995)