1995 Fiscal Year Annual Research Report
スキーヤー対スノ-ボードの衝突事故を防止する危険予知プログラムの開発
Project/Area Number |
07780052
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Research Institution | University of Fukui |
Principal Investigator |
水沢 利栄 福井大学, 教育学部, 助教授 (70174274)
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Keywords | スキーヤー / スノ-ボード / 衝突事故 / 危険予知 |
Research Abstract |
本研究では、スキー場におけるスキーヤー対スノ-ボードの衝突事故を防止するための危険予知プログラムの基礎となる衝突危険場面のシミュレーション映像の作成及びプログラムの開発、検討を試みた。 シミュレーションの映像は、スキーヤー及びスノ-ボーダーの滑走中の視野を頭(額)部に超小型CCDカメラを装着しVTR撮影するものと、ゲレンデ下方からカメラを定点に固定して一般スキーヤー及びスノ-ボーダーの滑走する様子を撮影したものの2種より、収録したVTRテープからスノ-ボーダーの滑走が原因で他のスキーヤーまたはスノ-ボーダーと衝突する場面、あるいは衝突しそうになる危険(ニアミス)場面を抽出した。危険場面として採用した衝突は、従来の衝突パターンの(1)斜直パターン、(2)停直パターン、(3)同降パターン、(4)平行パターン、の4種類を基本にしつつ、スノ-ボーダー特有の斜め前方を向いて滑るフォームから進行方向の背面側が死角になる主にその種の衝突危険場面について採用した。映像からその場面に潜む危険について、次の瞬間の危険因子を予測することができる内容とした。衝突の予見、結果を回避するためにはどのようなことが必要か、その場面での危険は何か、衝突を免れるためにはどのような注意が必要か、それらの質問項目やプログラムの方法については、引き続き検討していく。視野を撮影した危険場面では、被験者が危険場面に遭わなかったこと、及び転倒等による機材の損傷の危険があったこと、などの理由から採用例はなかった。 スノ-ボードは、滑走中に生ずる死角に加え、初・中級者では、転倒の回数がスキーに比べ多いこと、特に突然逆エッジの状態になり転倒することが頻発することから、停直パターンでの衝突の可能性が高い。スノ-ボーダーの衝突を予測して回避することは難しく、それらも含めて今後研究をしていくことが必要であると考える。
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