1995 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07780575
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
中山 享 長崎大学, 医学部, 講師 (60253639)
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Keywords | ミオシン / 分子進化 / 立体構造 |
Research Abstract |
ミオシン軽鎖の分子進化を解析するため、まず以下の要領でミオシン軽鎖のアミノ酸配列データベースを作成した。(1)ミオシン軽鎖のアミノ酸配列(断片構造は除外する)を、インターネットを介してデータベース(PIR:protein information resource)から抽出する。(2)抽出された配列を軽鎖の種類(触媒軽鎖、調節軽鎖)、細胞の種類(骨格筋、心筋、平滑筋、非筋細胞など)、および生物種に基づいて分類し、配列を識別するための信号をつける。(3)アミノ酸配列アラインメントプログラム(align)を用いて全配列のアラインメントを行う。(4)全アミノ酸配列を、米国ワシントン大学のDr.Felsensteinから提供された系統樹作製プログラムパッケージ(PHYLIP:Phylogeny Inference Package)の入力データとして使えるようなフォーマットにして一つのファイルにまとめる。次に、上記のミオシン軽鎖アミノ酸配列データベースを用いて系統樹を作製した。系統樹作成用のコンピュータプログラムとしては、PHYLIPパッケージの中のアミノ酸配列および距離行列を入力データとする数種のプログラム(PROTPARS,PROTDIST,FITCH,KITSCH,NEIGHBORなど)を用いた。これらのプログラムにミオシン軽鎖アミノ酸配列を入力し、系統樹を作製した。さらに、得られた系統樹に基づいて、最大節約の仮定を用いて主な分岐点の祖先型のミオシン軽鎖のアミノ酸配列を推定した。また、既に立体構造が決定されているミオシン軽鎖(ニワトリ触媒軽鎖・調節軽鎖、ホタテ調節軽鎖)の構造を参考にして祖先型ミオシン軽鎖の立体構造を予測するため、米国San Diego Supercomputer Centerより3次元分子モデル作成プログラム、XtalViewを入手し、平成7年度科学研究費補助金により設備備品として購入したグラフィックス専用パーソナルコンピュータシステムにインストールした。
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