1995 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07805007
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Research Institution | Kyushu Institute of Technology |
Principal Investigator |
下村 輝夫 九州工業大学, 工学部・電気工学科, 教授 (40038972)
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Keywords | 計算機ホログラム / 誤差拡散法 / 再生像の改善 |
Research Abstract |
本研究では、計算機ホログラムの再生像改善法である誤差拡散法について (1)エッジ強調誤差拡散法を適用した場合の効果の検討 (2)3次元像再生シミュレーションの実現 を行った。 まず、(1)について、しきい値が入力データによって変化するエッジ強調誤差拡散法を適用した。この方法は、ハーフトーン処理において前処理を行うことなくハーフトーン処理が像にエッジが強調されることが知られているものである。計算機ホログラムにエッジ強調誤差拡散法を適用した場合について、走査ならびに強調係数に対する効果を検討した。エッジ強調誤差拡散法を適用する走査としてはペアノ走査が再生像の改善に優れた効果を与えることと、エッジ強調誤差拡散法における強調係数を大きくするに従って再生像が改善される傾向にあることとを明らかにした。 次に、(2)について、計算機ホログラムからの3次元像再生を計算機シミュレーションによって実現した。ここで用いた計算機ホログラムは断層タイプとした。回折理論により再生像の解析を行ったところ、3次元像再生シミュレーションは離散フーリエ変換を用いた計算によって可能であることを示した。シミュレーションによって得られた再生像は光学再生像とよく一致することを確認した。既存の表示方式に対する再生像の比較から、3次元像再生における再生像の画質は2次元像再生の場合と同様な傾向となることを明らかにした。 以上のことから、計算機ホログラム再生像の更なる改善と、3次元像再生への研究展開の可能性とを明らかにした。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] 田中賢一,下村輝夫: "ペアノ走査による計算機ホログラムにおけるエッジ強調アルゴリズムの適用" 電子情報通信学会論文誌. J78-C-I. 697-699 (1995)
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[Publications] 田中賢一,下村輝夫: "計算機ホログラムからの3次元像再生シミュレーション" 光学. 24. 739-744 (1996)