1996 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07805034
|
Research Institution | SHONAN INSTITUTE OF TECHNOLOGY |
Principal Investigator |
金子 文隆 湘南工科大学, 工学部, 教授 (60064151)
|
Keywords | 融合情報感知型センサ / 湿度センサ / 母体制御型センサ / クロム酸鉛 / 厚膜素子 / 自己温度制御 |
Research Abstract |
融合情報感知型センサの基礎的研究として平成7年度に次の3項目の研究をおこない電気学会・セラミックス協会の学術発表会において報告をおこなってきた。 (1)混合焼結による特性制御、(2)基盤と感湿材の癒着性、(3)結晶粒分布と特性の関係 平成8年度はこれらの結果を生かし融合情報感知型センサを作製するためのセラミックス微細構造と特性の関係の解析と融合情報感知型センサ材料として試用できる酸化物の探索を目標に研究をおこなった。 (1)セラミックス微細構造と特性の関係の解析:母体制御型湿度センサ材料であるクロム酸鉛を主成分とする感湿材は組み合わせる酸化物によりその組成を疎水性であるクロムイエロ(PbCrO_4)から親水性性であるクロムレッド(Pb_2CrO_5)に制御できるとともに温度特性の制御を同時に行えることが見出されており、温度と湿度の情報を融合した素子となるため温度制御回路を必要としない湿度センサの作製が可能である。この可能性を生かすための材料設計をおこなうために素子の電気的特性と感湿材の微細構造の関係の解析をおこなった。この結果については「第15回センサの基礎と応用シンポジュウム」において報告をおこなう。 (2)新融合情報感知型センサ材料の探索:融合情報感知型センサを発展させるためには新しい材料を見つけ出す必要がある。これまでクロム酸鉛に組み合わせた酸化物のうち酸化バリウムは他の酸化物と異なった傾向を示していた。そこでPbCrO_4-BaO材料についてその特性と微細構造、生成組成について調べたところ新融合情報感知型センサ材料としての可能性が強くなった。この結果については「日本セラミックス協会1997年度年会」において報告をおこなう。 以上が平成8年度研究実績である。
|
Research Products
(5 results)
-
[Publications] 金子文隆: "セラミックス湿度センサ材料" 新素材. 6. 26- (1996)
-
[Publications] 金子文隆: "湿度センサ材料の展望" 材料技術. 15・6. (1997)
-
[Publications] F.Kaneko,T.Yamazaki,N.Nanba: "Control of Temperature Dependence of Intrinsically Humidity-Sensitive Elements" Sensors and Materials. (1997)
-
[Publications] 一ノ瀬・金子・他: "電気電子材料" オーム社, 204
-
[Publications] 金子文隆・他: "計測センサの高機能・高感度化対応調査研究報告書" 日本機械工業連合会・日本計量機器工業連合会, 162