1995 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07806038
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
前田 照夫 広島大学, 生物生産学部, 助教授 (50144895)
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Keywords | 鶏 / 始原生殖細胞 |
Research Abstract |
相同遺伝子組み換えによる形質転換鶏を作出するためには,生殖系キメラ鶏の作出が不可欠である。生殖系キメラ鶏の作出には始原生殖細胞(PGCs)の利用が有効であり,PGCsの体外培養系の確立及びPGCsからの胚性幹細胞の樹立が強く望まれている。申請者は鶏PGCsの体外培養におけるフィーダー細胞の影響と各種増殖因子の効果を検討した。 結果は以下の通りである。 1,孵卵50〜67時間の胚(PGCsが血液中に遊離中の胚)から回収したPGCsを2種類のフィーダー細胞(鶏繊維芽細胞と鶏骨髄細胞)上に一定量播種し,培養1,3,5及び7日後PGCs増殖支持能を比較した結果,両フィーダー細胞ともPGCsに対する増殖支持能を有することが認められたが,繊維芽細胞の効果の方が高かった。 2,Leukemia inhibitory factor(LIF), Retionic Acid(RA)及び Forskolin(FK)を体外培養培地に添加し,培養1,3及び5後のPGCs増殖能を比較検討した結果,いずれの増殖因子も鶏PGCsの体外培養に有効であること明らかにされ,これら3種の因子の中では,FKの効果が最も高いこと及びLIFは持続的な効果を有することが明確にされた。また,これらの因子の培地への至適添加濃度はLIFが1000unit/ml,RAが10μM/ml,FKが10μM/mlであることが明らかにされた。
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