1996 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07807007
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
北口 宏教 神戸大学, 医学部, 助手 (20107949)
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Keywords | 内皮細胞 / 貪食作用 / 分化転換 / FGF |
Research Abstract |
1基底膜側の物理化学的性質 接着タンパク質として知られているフィプロネクチンあるいはコラーゲンが上皮形態を維持させるシグナルの一端を担っているフィプロネクチンあるいはコラーゲンの様な接着タンパク質を基底膜側から除去し、培養シャーレの表面を脂溶性物質でコートして培養を行った。その結果内皮細胞のほとんどはその上皮形態を失い間充組織様細胞に変化した。 2培養液中のフリーラディカル 過酸化水素などでフリーラディカルを生成しその作用を検討したがこのものは内皮細胞の分化転換に直接関与しているとの結果は得られなかった。 3各種増殖因子の作用 EGF IGF PGF ECGF FGFについて検討を行った。これら増殖因子の中でFGFが内皮細胞の分化転換に強く関与していた。FGFは内皮細胞に貪食能を誘導するばかりではなく上皮形態を失わせ繊維芽細胞様形態に変化させることが明らかとなった。 4分化転換のマーカー 内皮細胞にFGFを加えた初期の状態では形態的にはほとんど正常の上皮形態を維持した細胞として観察される。しかしこのような磁気にすでに貪食能が誘導されていることが明らかとなった。この事実から内皮細胞の分化転換のマーカーとしてはスカベンジャー受容体の発現と貪食能が最も適しているといえる。
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