1995 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07807033
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Research Institution | Kinki University |
Principal Investigator |
多田 宜文 近畿大学, 生物物理工学部, 助教授 (60122066)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渡辺 雅保 近畿大学, 医学部, 助手 (40167169)
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Keywords | 低栄養細菌 / 膜構成蛋白質 / 二次元電気泳動 |
Research Abstract |
1,臨床分離株のSerratia marcescens 5株を用いて研究を開始した。当初は液体培地での検討を予定していたが、低栄養液体培地では菌は増殖しても10^6/mlを越えないこと、菌体がきわめて小さくなるために一定量の菌体を集めることはかなり困難であることがわかり、液体培地での検討はひとまず置いて、寒天培地で検討を開始した。Nutrient agar培地(栄養培地)とこれのbroth分を1000分の1に希釈した寒天培地(低栄養培地)上で試験菌を培養して集菌した。栄養培地と低栄養培地のそれぞれで培養された同一菌を研究計画書に記載した方法で処理して、膜成分を分離した。これを二次元の電気泳動法により両者の膜蛋白質の泳動のパターンを比較した。まずcoomassie blue染色,ついで銀染色で検討した。残念ながら5株とも栄養培地で増殖させた菌の膜蛋白質と低栄養培地で培養した菌の膜蛋白質の泳動パターンに顕著な差異は観察されなかった。ついでbroth分を10.000分の1に希釈した低栄養培地で検討したが、5株のうち2株のみが検討できたが、いずれも1000分の1希釈の場合と同様であった。Serratia marcescensは低栄養培地でも増殖するが、その速度は遅いので、このことが結果に反映していることも考えられる。そこで低栄養培地でもっとも盛んに増殖する細菌を選び出し、検討を加えることにした。これらの株は未同定であるがnutrient brothを加えない寒天だけの培地でもよく増殖する。現在これらの株を処理して膜蛋白質を調製しているが、平成八年度研究計画調書に記載した理由により二次元泳動装置の入手をまって検討を開始する。 2,分離されたobligate oligotrophsのなかで特に栄養培地で強く増殖阻害を受ける5株を選び、どのアミノ酸がどの程度増殖阻害を起こすのかを検討した。
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Research Products
(1 results)