1996 Fiscal Year Annual Research Report
鉄筋コンクリート構造物外壁の仕上げ材剥離診断技術および補修・改修技術の開発
Project/Area Number |
07835003
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
谷川 恭雄 名古屋大学, 工学部, 教授 (70023182)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
長谷川 哲也 日本診断設計, 研究員
黒川 善幸 名古屋大学, 工学部, 助手 (50242839)
森 博嗣 名古屋大学, 工学部, 助教授 (80157867)
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Keywords | 立体不織布・アンカーピン併用工法 / ネット / フィラー / せん断耐力 / 層間接着耐力 / 曲げ耐力 / アラミド繊維 / ビニロン繊維 |
Research Abstract |
平成8年度は、RC構造物の外壁改修のための立体不織布・アンカーピン併用工法に関する研究に関して以下の2シリーズの研究を実施した。 (1)使用材料の選定実験 版体の構成材料を、下地く体:普通コンクリート、ネット張付け材(フィラー):SBR混入既調合モルタル、ネット:ポリプロピレン製ネット試作品、タイル張付け材:既調合モルタル、アンカーピン:ステンレス製の機械固定式アンカーとして作成し、版のせん断耐力試験、層間接着耐力試験、曲げ耐力試験などを行った。また、版とピンの接合耐力試験、アンカーピンの配置とワッシャー径の決定、負圧に対する検討などを行った。その結果、以下のことがわかった。 1)ネットは変形に対する効果はあるが、強度には寄与しない。 2)水平方向に負圧を受ける版体の最大耐力は、フィラーを含むモルタルの強度に依存する。 3)版体が負圧を受ける場合には、版体とピンの接合部が強度を支配する。 4)繊維を太く、亀甲状の網目部分の面積を大きくしたネットが有利である。 (2)改良繊維の検証試験 先の実験で明らかになったネットの特性から、アラミド繊維とビニロン繊維による立体不織布を用いて改良されたネットの性能を検証するため、破壊強度試験、環境要因を変化させた引張試験、複合体とピンの接合強度試験を行った。その結果、それらの改良効果を確認すると共に、下地層を設けることで、アンカーピンとの接合強度を向上させることができた。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 込山貴仁: "スムージング技術を用いた熱画像シミュレーションの有用性と問題点 スムージング技術を用いた熱画像シミュレーションによるサーモグラフィー法に関する基礎的研究" 日本建築学会構造系論文集. No.486. 15-22 (1996)
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[Publications] 込山貴仁: "サーモグラフィー法による外壁仕上げ材の剥離検地の適用限界に関する実験的研究" 日本建築学会構造系論文集. No.484. 13-20 (1996)
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[Publications] 込山貴仁: "赤外線映像装置の特性と外界ノイズがサーモグラフィー法の信頼性に及ぼす影響" コンクリート工学論文集. Vol.8,No.1. 109-120 (1997)
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[Publications] 込山貴仁: "スムージング技術を用いた熱画像シミュレーションによるサーモグラフィー法の適用限界に関する解析的研究" コンクリート工学論文集. Vol.8,No.1. 95-107 (1997)
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[Publications] 長谷川哲也: "立体繊維材料を用いたコンクリート建物の外壁改修技術の開発-その1,その2" 日本建築仕上学会大会学術講演会研究発表論文集. 39-46 (1995)
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[Publications] 栗秋裕次: "立体繊維材料を用いたコンクリート建物の外壁改修技術の開発-その3" 日本建築仕上学会学術講演会研究発表論文集. 165-168 (1996)