1996 Fiscal Year Annual Research Report
三叉神経運動ニューロン活動を制御するニューロンのスライス標本を用いた解析
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07838018
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
井上 富雄 大阪大学, 歯学部, 講師 (70184760)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
脇坂 聡 大阪大学, 歯学部, 助教授 (40158598)
松尾 龍二 大阪大学, 歯学部, 助教授 (30157268)
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Keywords | 三叉神経 / 運動ニューロン / in vitro / セロトニン / ノルアドレナリン / スパイク後脱分極電位 / スパイク後過分極電位 / カルシウムイオン |
Research Abstract |
三叉神経運動ニューロンは豊富なセロトニンおよびノルアドレナリン作働性ニューロンからの入力を受けており、これらの神経活性物質を介して活動性の調節を受けている可能性が高い。そこでまず三叉神経運動核を含む脳幹スライス標本を用いて、三叉神経運動ニューロンに対するセロトニンおよびノルアドレナリンの投与の影響を調べた。その結果以下のことが明らかになった。 1.セロトニンおよびノルアドレナリンの投与により、 (1)静止膜電位が上昇し、入力抵抗の増大が認められた。 (2)time-dependent inward rectificationが増強された。 (3)脱分極パルス通電によるスパイク発射頻度が上昇した。 (4)セロトニンの投与により、スパイク後過分極電位の振幅は変化しなかったが、ピーク時点が遅延し、持続時間が延長した。 (5)ノルアドレナリン投与により、スパイク後脱分極電位が増大し、後過分極電位の振幅は減少し、後過分極電位のピーク時点が遅延した。 2.セロトニンとノルアドレナリンで効果の異なるスパイク後電位については、 (1)後脱分極電位は、EGTAの細胞内注入、Ba^<2+>の投与により増強され、ω-agatoxin-IVA投与により、抑制された。 (2)後過分極電位は、EGTAの細胞内注入、Ba^<2+>およびω-conotoxin-GVIA投与により抑制され、apaminにより抑制された。 以上の結果から、セロトニンおよびノルアドレナリンは三叉神経運動ニューロンの興奮性を上昇させるが、スパイク後電位については逆の効果を示した。このスパイク後脱分極電位はω-agatoxin-IVA感受性高閾値Ca^<2+>チャネルを介して流入したCa^<2+>により形成され、スパイク後過分極電位はω-conotoxin-GVIA感受性の高閾値Ca^<2+>チャネルを介して流入したCa^<2+>がCa^<2+>依存性K^+チャネルを活性化することで形成されていることが示唆された。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] KOBAYASHI,M.: "Electrophysiological properties of rat trigeminal motoneurons" Jpn.J.Physiol.45. S180- (1995)
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[Publications] INOUE,T.: "Serotonin excitation of rat trigeminal motoneuron" 4th IBRO World Congress of Neuroscience. 332- (1995)
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[Publications] KOBAYASHI,M.: "Ionic mechanisms of rat trigeminal motoneurons in vitro" 4th IBRO World Congress of Neuroscience. 322- (1995)
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[Publications] INOUE,T.: "Effects of noradrenerline on rat trigeminal motoneurons" Jpn.J.Physiol.46. S140- (1996)
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[Publications] 井上富雄: "三叉神経運動ニューロンに対するノルアドレナリン入力の影響" 歯科基礎医学会雑誌. 38. 195- (1996)
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[Publications] KOBAYASHI,M.: "Role of calcium conductances on spike afterpotentials in rat trigeminal motoneurons" Journal of Neurophysiology. (in press). (1997)