1995 Fiscal Year Annual Research Report
有用腸内細菌のβ-フラクトフラノシダーゼに関する研究
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07856009
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Research Institution | Rakuno Gakuen University |
Principal Investigator |
小野寺 秀一 酪農学園大学, 酪農学部, 講師 (30185657)
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Keywords | Bifidobacterium / β-fructofuranosidase / フラクトオリゴ糖 / 基質特異性 / サブサイト親和力 / メチルシトシン |
Research Abstract |
1.B. abolescenrtis G1由来β-fructofuranosidaseの精製 0.5%のフラクトオリゴ糖を唯一の炭素源とした10.5lのBL培地を用いてβ-fructofuranosidaseを大量に精製した。既報の方法に従い各種クロマトグラフィー操作を駆使して約15mgの高度精製酵素を得た。 2.基質特異性の解析 別途調整した一連の重合度のフラクトオリゴ糖(GF_n)およびイヌロオリゴ糖(F_n)を用いて本酵素の基質特異性を明らかにした。各基質に体するKm値(mM)およびK_o値(S^<-1>)は以下の通りであった。GF (ショ糖,11,59.1)、 GF_2 (1-ケストース,1.1,231)、 GF_3 (ニストース,1.1,155)、 GF_4 (1.6,154)、 GF_5 (3.2,252)、 GF_6 (4.2,186)、 GF_7 (7.1,260)、 GF_8 (7.0,180)、 F_2 (イヌロビオース,4.9.213)、 F_3 (1.5,423)、 F_4 (2.4,311)、 F_5 (1.9,458)、 F_6 (8.7,369)、 F_7 (8.1,323)。F_nに体する速度パラメータからサブサイト親和力(A_i, kcal/mol)を算出したところ、A_1(0.93)、 A_2(4.33)、 A_3(1.15)、 A_4(-0.48)、 A_5(0.38)、 A_6(-1.07)、 A_7(-0.04)、であった。これらの値を用いて逆算した速度パラメータは、実測値によく一致した。サブサイトを推定することにより二糖よりも三糖以上のオリゴ糖に速やかに作用する性質を合理的に説明した。 3.DNAの抽出 β-fructofuranosidaseのクローニングを行うためアルカリ-SDS法を持ちして本菌より染色体DNAを抽出した。6.4gの菌体より33.9mgの染色体DNAを抽出した。A_<260>/A_<280>は1.808であった。λEMBL3ファージベクターのBamH Iサイトにライゲーションすることを目的として、Mbo I、 Sau3AI、 BamHIで消化を行ったところMbo Iでは分解されたがSau3A IおよびBamH Iでは分解されなかった。この結果より本菌の染色体DNAの塩基配列GATCはN-4位またはC-5位がメチル化されている可能性が示唆された。
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