1995 Fiscal Year Annual Research Report
血管腫の増殖制御における血管新生制御因子としてのインターフェロン療法の意義
Project/Area Number |
07857079
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
平野 早秀子 慶應義塾大学, 医学部, 医師 (00228800)
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Keywords | 血管腫 / 血管新生制御因子 / インターフェロン療法 |
Research Abstract |
1.予備実験:Polyoma Middle T Oncogeneを発現するマウス内皮細胞株を同系マウスの皮下に注入し、血管腫モデルを作製する(1989年,Williams-RLにより報告された方法)。 sEnd.1, eEnd.1, eEnd.2,の3種類の細胞を5x10^7ケ、生後1日目、6週齢の雌129Svマウスの左大腿後方皮下に注入し、腫瘍の出現、大きさ、増大速度を観察し、検討した。 生後1日目マウスでは、注入後急速に腫瘍の増大がみられ、全例で注入後3日以内に腫瘍死した。6週齢マウスでは、eEnd.1は4匹全例で7日以内に腫瘍が出現し、3匹で30日以上生存した一方、sEnd.1、eEnd.2細胞では、20日以内に全例が死亡した。そこでeEnd.1細胞を本実験に使用することとした。 2.6週齢雌の129Svマウスを、対照群、INF α投与群、INF β投与群の3群にわけ、投与群では、eEnd.1細胞注入時に、背部にINF αまたはINF βを5000単位皮下注し、1日目、4日目、14日目、21日目の腫瘍径を測定し、21日目に屠殺し、血管腫を切除し、mRNAをフェノール/クロロホルム法にて抽出し、bFGFのDNAプロープ(bFGF(Pr-1))を用いてノザンブロッティングを行っている。 現在のところ、9匹に処理を行い、腫瘍は1-4日目に出現し急速に増大し、14日目から21日目の間は腫瘍径はほぼ一定している。INF投与群では腫瘍の初期の増大が押えられる症例もあるが、対照群にても固体差が大きいため、各群の数を増やす必要があると考えている。
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