1995 Fiscal Year Annual Research Report
血管柄付き骨移植の生着に関する研究-骨切りとインプラント埋入の影響について
Project/Area Number |
07857147
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Research Institution | The Nippon Dental University |
Principal Investigator |
石原 修 日本歯科大学, 新潟歯学部, 助手 (50232327)
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Keywords | 血管柄付き骨移植 / 骨切り / インプラント埋入 |
Research Abstract |
血管柄付き骨移植を骨切り群、骨切りインプラント埋入群に分け組織学的に観察し以下の結果を得た. 移植4週後骨切り群:移植骨の染色性は,母床骨と同程度良好であった.骨切り部では一部架橋が認められた.母床骨と移植骨の接合部では双方から骨新生がみられ一部架橋が認められた. 骨切りインプラント群:移植骨の骨膜肥厚,骨膜周囲の円形細胞湿潤が骨切り群に比べ著明で,破骨細胞が一部で認められる.移植骨の外形に大きな変化は認められない.骨切り部では一部架橋が認められる.母床骨と移植骨の接合では双方から骨新生がみられ一部架橋が認められた. 移植8週後骨切り群:移植骨の骨膜下に骨芽細胞と破骨細胞が混在している.骨切り部では,新生骨梁による接合面が増加している.母床骨と移植骨の接合部は連続性が確立され,外形が移行的になっている.骨切りインプラント群:移植骨の骨膜肥厚はみられず,骨膜下に骨芽細胞と破骨細胞が混在している.骨切り部では新生骨梁による架橋が亢進している.母床骨と移植骨はほぼ連続性が確立されている. 移植12週後骨切り群:移植骨骨膜下には,骨芽細胞と破骨細胞が混在している.いずれの接合部でも骨の熟成度が増し,環境が不明瞭になり骨性癒合がみられる.骨切りインプラント群:移植骨骨膜下には,骨芽細胞と破骨細胞が混在している.いずれの接合部でも境界が不明瞭になり骨性癒合がみられる. まとめ:血管柄付き骨移植では,移植骨に骨切り,インプラント埋入を行っても移植骨自身の活性が保持されることからその外形を変えることなく,母床骨とまた骨切り部で良好な骨癒合が確認された。
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