2008 Fiscal Year Annual Research Report
コーカサス地域に対する法整備支援戦略の構築-ガバナンスと人材育成の分野における-
Project/Area Number |
07F07012
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
鮎京 正訓 Nagoya University, 大学院・法学研究科, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
ROZSNYOI Hedvig 名古屋大学, 大学院・法学研究科, 外国人特別研究員
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Keywords | コーカサス / グルジア / 法整備支援 / 人材養成 / 法の支配 |
Research Abstract |
日本政府は、これまで、法整備支援を、ベトナムなどインドシナ地域、ウズベキスタンなど中央アジア地域、モンゴル、インドネシアに対して行ってきた。しかし、国際協力機構(JICA)は、CIS諸国についていえば、現在、ウズベキスタンなど中央アジア地域だけでなはなく、コーカサス地域においても法整備支援案件を含む援助を展開しつつあり、コーカサス地域が日本の法整備支援戦略を構築する上で、1つの重要な研究対象となってきた。 ロジュニョーイ・ヘドヴィグ氏は、名古屋大学の法整備支援コーカサス地域研究チームが行う法律学からのコーカサス地域法整備支援研究と協力しつつ、独自の学際的視野にもとづき、以下のような貢献を行った。 (1)ハンガリー最高裁判所、司法省、法学研究所などがコーカサス地域に対して行ってきた法整備支援の戦略、内容を調査し、中東欧諸国とコーカサス地域との関係をガバナンスという観点から明確にした。 (2)コーカサス地域に対する世界銀行、欧州復興開発銀行(EBRD)、Eu-TACISによる法整備支援の戦略、内容を調査し、そこでの我が国が参考にすべき教訓と課題を明らかにした。 (3)法整備支援におけるガバナンス、とりわけ公務員の汚職防止という観点から、人材育成の意義、方法の具体的方策を提示した。 (4)これらの研究を通じて、法整備支援における法学教育支援、法律人材支援のきわめて重要な役割と意義を明らかにし、日本の法整備支援戦略の形成に寄与した。
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