2008 Fiscal Year Annual Research Report
日本とマダガスカルにおけるコミュニティマネジメントと防災計画に関する比較研究
Project/Area Number |
07F07014
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
ショウ ラジブ Kyoto University, 地球環境学堂, 准教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
RAZAFINDRABE Bam 京都大学, 地球環境学堂, 外国人特別研究員
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Keywords | 生計 / 人間の安全保障 / 気候変動 / 適応 / 災害 / 環境 / マダガスカル |
Research Abstract |
マダガスカルのAmbatondrazaka市及び愛媛県西条市を当研究課題の研究地とした。各地域におけるデータを収集・分析し、その結果を平成20年8月にスイス・ダボスで開催された国際会議において発表した。また、その成果を広く公表する為、論文を国際誌に投稿し高い評価を得ることができた。以下は今年度の主な研究所見概要である。 (1)研究地における気候変動はデータの分析結果から明らかであり、過去40年にわたり、気温が上昇し降雨量は減少していることが確認された。(2)西条市の防災への取り組みは、マダガスカルのAmbatondrazaka市地域の防災活動の評価及び政策提言の良い参考例となった。(3)Ambatondrazaka市の地域コミュニティの生計は、農業・漁業が中心となっているが、環境劣化によりその生計が脅かされている。各世帯は気候変動の影響を直接受けており、被害は拡大している。これらは、5つの異なった資本(人的資本、社会資本、物的資本、自然資本、金融資本)の調査を通して判明した研究結果である。 (4)Ambatondrazaka市における気候変動と人々の生計は深く関連している。気候変動による農作物被害は悪化しており、収入にも影響を与えている。(5)戦略的気候変動適応策の主要因の一つとして生計確保が重要であることを明らかにした。(6)気候変動適応策の一つとして、現地の材料と知識、知恵を用いることが必要であることを明らかにした。(7)持続可能な生活を目指すには国や地方自治体と市民や企業の協力に基づく活動が不可欠であることを提案した。
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Research Products
(5 results)