2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07F07044
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
桂 智男 Okayama University, 地球物質科学研究センター, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
MORARD G. 岡山大学, 地球物質科学研究センター, 外国人特別研究員
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Keywords | 核 / 鉄合金 / FeO液体 / 構造相転移 |
Research Abstract |
太陽系の惑星の核は珪素・硫黄・酸素・炭素・燐などを含む鉄合金で出来ている。(Allegre, et. al., 1995; Javoy, 1995)太陽系形成時の微惑星の分化は、中程度の圧力(15GPa以上)と高温(2000K以上)と言う熱力学的領域で起きた。(Greenwood, et. al., 2005).そのような温度圧力領域では、硫黄を含む3成分系には不混和領域が存在し、その結果、二つの液体相が存在する。これは、金属と珪酸塩間の地球科学的なバランスに影響を与える。我々は、マルチアンビル装置を用いて、Fe-S-Si・Fe-S-C・Fe-S-Pと言う三つの3成分系を圧力4GPaから15GPa、温度1900Kから2400Kで調べた。hBNまたはCsClのカプセルに、不混和領域中に広がる異なる組成を持つ6個の試料を詰めた。急冷凍結した試料は、電子線マイクロプローブで調べ、各相の組成を見積もった。ここで判ったことは、不混和領域は不連続的に閉じ、特にそれは12GPA以上の圧力で加速されることである。この変化は、Fe-S液の無秩序構造から高密度構造への構造相転移と関係がある可能性がある。これは、硫黄が3成分系の鉄合金の不混和領域が縮みをコントロールしている可能性があることを意味する。 次に、酸素について調べた。Fe-FeO系の不混和は20GPa以上で閉じるが、これはFeO液体の構造相転移と関係している可能性がある。高圧下での液体の構造をその場X線回折によって調べるための高圧セルの開発を行っている。このセルではヒーター材として新しくBをドープしたグラファイトを用いている。これにより、20GPaを越す圧力でも、2500℃を安定に数時間発生できる。このセルを用いて、次年度、SPring-8でX線その場回折実験を行う予定である。
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Research Products
(4 results)