2008 Fiscal Year Annual Research Report
相対論的プラズマシートでの高エネルギー粒子加速と輻射過程
Project/Area Number |
07F07046
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
星野 真弘 The University of Tokyo, 大学院・理学系研究科, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
JAROSCHEK Claus Herward 東京大学, 大学院・理学系研究科, 外国人特別研究員
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Keywords | 相対論プラズマ / プラズマシート / 磁気リコネクション / ドリフトキンク不安定 / 輻射過程 / シンクロトロン放射 / 電子粒子シミュレーション / 粒子加速 |
Research Abstract |
近年高エネルギー天体現象の観測が進展し、活動銀河核からのジェット、ガンマ線バースト、パルサー風などにおける粒子加速は、宇宙プラズマ物理の重要問題となってきており、そのような天体における磁場エネルギーを粒子の運動エネルギーに効率よく変換する物理過程が注目されている。本研究では、アルフベン速度が光速に漸近する強磁場中での相対論的磁気リコネクション過程についてシミュレーション研究を行った。特に高エネルギー粒子によるシンクロトロン輻射損失を考慮することで、爆発的に磁場エネルギーを解放するリコネクション過程が存在するであろうとの仮説を立てて研究を始めた。まず輻射の効果は、従来のプラズマ粒子コードを改良してローレンツ・アブラハム方程式を解くことが可能であることを示した。そしてリコネクションの数値シミュレーション実験の結果、シンクロトロン輻射損失によりプラズマシートの温度が下がり、更に温度異方性が作られて磁気リコネクションによるエネルギー変換が著しく増大することを明らかになった。
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