2008 Fiscal Year Annual Research Report
大規模系の非線形光学材料設計のための時間依存Hartree-Fockアプローチ
Project/Area Number |
07F07051
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
青木 百合子 Kyushu University, 大学院・総合理工学研究院, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
YU Guang-Tao 九州大学, 大学院・総合理工学研究院, 外国人特別研究員
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Keywords | Elongation法 / 電子状態 / 超分極率 / 高分子 / 結晶系 |
Research Abstract |
巨大系のための分子軌道論に基づく量子化学的手法により、種々の合成高分子系の(超)分極率を計算するための効率的かつ信頼性の高い計算手法を並列演算環境下にて開発を行った。大きなユニットを有する高分子で、かつ光学特性に基づいた機能性材料としての実用化に期待されているポリイミド系高分子を取り上げた。種々の構成ユニットに対してFinite-Field Elongation(ELG-FF)法を用いて効率よく系の電子状態を求めた上で、高精度で非線形光学(NLO)特性を抽出したところ、分極率αと屈折率の関係において一定の知見を得ることができた。また、二次元シリコン表面クラスターに対してもElongation法の有効性を示し、α非局在化系に対しても二次元的に層を広げていくことにより高精度かつ高効率で計算可能であることを示した。合わせて、他の巨大系のためのO(N)法との比較のためにポリエチレン系高分子に対してFMO法を用いて種々の条件下で計算したところ、計算時間と計算精度ともにElongation法の方が優れていることを実証した。一方、領域軌道に基づいたElongation法による時間依存Hartree-Fock(Elongation-TDHF)法を組み込むための定式化の開発に着手し、(超)分極率計算に周波数依存の項を導入するために、時間依存の項を組み込むElongation-TDHF法の定式化を完成させる予定であったが、これは完成には至らなかった。別のアプローチとしてFinite-Field Elongation法によりカリックス系分子性一次元鎖におけるLi原子から分子性一次元鎖への電荷移動とNLO特性の関係を調べExcess electronが顕著は1次非線形効果を誘発することを明らかにした。
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Research Products
(8 results)
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[Journal Article] Structures and Considerable Static First Hyperpolarizabilities : New Organic Alkalides (M. +@n6adz) M'-(M, M'=Li, Na, K ; n=2, 3) with Cation Inside and Anion Outside of the Cage Complexants2008
Author(s)
F.-F. Wang, Z.-R. Li, D. Wu, B.-Q. Wang, Z.-J. Li, W. Chen, G.-T. Yu, F. L. Gu, Y. Aoki
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Journal Title
J. Phys. Chem. B 112(4)
Pages: 1090-1094
Peer Reviewed
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