2007 Fiscal Year Annual Research Report
オレフィンの精密重合を指向した高性能チタン錯体触媒の設計・合成
Project/Area Number |
07F07061
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Research Institution | Nara Institute of Science and Technology |
Principal Investigator |
野村 琴広 Nara Institute of Science and Technology, 物質創成科学研究科, 准教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
SAEED Irfan 奈良先端科学技術大学院大学, 物質創成科学研究科, 外国人特別研究員
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Keywords | 遷移金属錯体触媒 / 精密重合 / チタン錯体触媒 / 有機金属化学 / 新規ポリマー / エチレン系ポリマー / 配位子設計 / 均一系触媒 |
Research Abstract |
本課題は、オレフィン系ポリマーの精密合成を可能とする高性能チタン錯体触媒の設計・創製で、特に今までの成果から知見の豊富な非架橋のハーフメタロセン型チタン錯体触媒、Cp'Ti(L)X_2(Cp':cyclopentadienyl;L:anionic donor ligand)、に注目し、触媒活性への配位子や配位子上の置換基効果を詳細に検討することで、より高性能触媒の創製を目的としている。平成19年度の成果は以下の通りである。 アリロキソやケチミド配位子に代わる有望なアニオン性支持配位子(L)として、ピロリド配位子に注目して課題に取り組んだ。合成条件を詳細に検討した結果、トルエン溶媒中、Cp*TiCl_3(Cp*=C_5Me_5)とやや過剰量のLi塩(lithium pyrrolide)との反応により、比較的高収率で目的とするチタン錯体を合成・同定できる手法を確立した。得られた錯体の同定やX線構造解析にも構造決定にも成功している。また、Cp*Ti(Cl)Me_2錯体を用いることで、対応するジメチル錯体の合成・同定にも成功している。また、同錯体がメチルアルミノキサン助触媒の存在下で、エチレン重合に高い触媒活性を示すこと、活性への顕著な(配位子上の)置換基効果が見られることを明らかにした。 また、関連のCp配位チタン錯体を合成すると、使用するピロリド配位子によりX線構造解析で得られる構造での配位形式が異なることが明らかになった。現在詳細を検討中である。同錯体もエチレン重合やスチレンの立体特異性重合に触媒活性を示すことが明らかになった・ 以上の結果を学術論文としてまとめており、また平成20年度に国内外の学会での発表を予定している。
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