2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07F07071
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
三浦 則雄 Kyushu University, 産学連携センター, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
PERUMAL Elumalai 九州大学, 産学連携センター, 外国人特別研究員
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Keywords | イオン導電体 / 安定化ジルコニア / NOxセンサ / NH_3センサ / 混成電位 / 車載センサング / 排ガスセンサ |
Research Abstract |
自動車から排出される大気汚染物質の低減が求められており、新規排ガス浄化触媒を最適に制御させるためのセンサの実用化が望まれている。本研究では、検知極材料の探索や特性評価を行うことにより、排ガス中での窒素酸化物(NOx),炭化水素(HCs)およびアンモニア(NH_3)の検出が可能な車載用YSZ系マルチアレイセンサの開発を目指して研究を進め、本年度は以下のような成果を得た。 1)検知極材料の特性評価:検知極としてはCr_2O_3, TiO_2, NiOをYSZ基板上にスクリーン印刷し、1400℃で焼成することでセンサ素子とした。 NiOを用いた素子が800℃においてNO_2に最も高い起電力応答を示した。次に、検知極材料がNO_2感度に与える影響を考察するために、気相触媒活性および分極曲線を測定し比較した。NiOは気相でのNO_2分解触媒活性が最も低く、電極界面でのNO_2カソーディク反応活性、酸素のアノーディク反応活性がそれぞれ最大、最低であることが分かった。その結果、混成電位値が正電位側にシフトして感度向上を引き起こしたと結論できた。 2)積層型検知極素子の応答特性:NiO(+WO_3)検知極を用いた素子のNO_2選択性向上を目指して、Cr_2O_3を積層させた素子を作製した。その結果、この素子の作動温度を895℃として気相触媒活性を制御することで、NOやHCsの他ガスに対する感度を大幅に低下させることができ、優れたNO_2選択性を達成することができた。 3)新規NH_3センサの提案:優れた選択性発現の可能性のあるAu薄膜上にNiO, Cr_2O_3あるいはZnOを積層し、1000℃で焼成することでYSZ素子を作製した。これらの素子の中でNiO/Au検知極を用いた場合に、最大のNH_3感度が得られた。この時、800℃において感度はNH_3濃度の対数と20〜100ppmの範囲で良好な直線関係を示し、同時に優れたNH_3選択性が得られることが分かった。
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Research Products
(14 results)