2007 Fiscal Year Annual Research Report
上向流式管理型ウェットランドの植生を利用したアゾ染料含有工業廃水の植物浄化
Project/Area Number |
07F07086
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
山際 和明 Niigata University, 自然科学系, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
ONG Soon-An 新潟大学, 自然科学系, 外国人特別研究員
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Keywords | 人工湿地 / アゾ染料 / 嫌気-好気処理 / 工場廃水 / 廃水処理 |
Research Abstract |
5基の上向流式人工湿地リアクターを作成し,アゾ染料を含まない有機性廃水の処理特性を最初に検討した。抽水植物としてヨシ,マコモを用いた。また,リアクター内の好気域を人為的に制御することを目的として補助的に通気を行った場合についても検討した。通気をしない場合のCOD除去率は約90%,通気した場合のCOD除去率は約94%であった。通気をしない場合,ヨシよりもマコモの栄養塩除去率が高かった。アゾ染料を含まない有機性廃水の処理が定常に達した後,アゾ染料(Acid orange7)を加えた廃水を供給して処理を行った。アゾ染料の除去率は通気をしない人工湿地で約96%,通気をした人工湿地で約98%であった。アゾ染料は人工湿地内の嫌気域でアゾ結合が開裂し,好気域で無機化されることを明らかにした。また,通気を行うことにより芳香族系中間生成物の無機化が進むこと,芳香族系中間生成物がヨシやマコモの生育に対して阻害作用のあることを明らかにした。なお,アゾ染料含有廃水を処理した場合,COD除去率は通気しない人工湿地で約80%,通気した人工湿地で約86%であった。また,栄養塩の除去率はアゾ染料を含まない場合に比べてやや低下した。上向流式人工湿地によりアゾ染料含有廃水の嫌気-好気処理が可能であること,補助的な通気により実行湿地の性能を向上できることを明らかにした。
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Research Products
(1 results)