2007 Fiscal Year Annual Research Report
シリコンフォトニクス用エルビウムドープ1.54μm光導波路の作製と評価
Project/Area Number |
07F07091
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Research Institution | The University of Electro-Communications |
Principal Investigator |
木村 忠正 The University of Electro-Communications, 電気通信学部, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
WANG Xingjun 電気通信大学, 電気通信学部, 外国人特別研究員
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Keywords | シリコンフォトニクス / エルビウムシリケート / 自己整列結晶 / ゾルゲル法 / アップコンバーション / 光導波路形増幅器 |
Research Abstract |
まず、シリコンフォトニクスにおける1.54μm帯発光、増幅用の材料として、Er^<3+->ドープAl_2O_3、SiリッチSiO_2およびErSiOの材料について検討し、光導波路増幅器材料として、研究代表者等により開発された自己整列、層状構造を持つEr_2SiO_5シリケートが最も適していることを確認し、ゾルゲル法によるEr_2SiO_5シリケートの成長メカニズムと最適な作製条件を見出す研究を行った。出発原料として、Er-Oゾル液とSi-Oゾル液の混合液を用い、焼成、高温アニールにより自己整列Er_2SiO_5が生成する過程をXRD、フォトルミネセンスにより詳細に調べた。その結果、Er_2O_3の生成を抑制することが、自己整列した良質のEr_2SiO_5の生成に必要であることを明らかにした。また、Er-Oゾル液とSi-Oゾル液の調合比を2:1にして作製したEr_2SiO_5が結晶性、および、強い発光強度を示すことを、かつ、発光再結合寿命と思われる蛍光寿命が10-20μsであることを確認した。一方、Er-Oゾル液のみをSi基板上、および、SiO_2基板上にスピンコートし、高温アニール後のEr_2O_3およびEr_2SiO_5の生成を調べる実験を行ったところ、SiO_2基板上に作製したEr_2SiO_5膜の1.54μm発光がSi基板上のものより1桁以上強いことを見出した。この結果は、Er_2SiO_5生成のための原料供給の最適化が必要であることを示す。最適条件かで成長を行ったEr_2SiO_5を用いて光導波路を作製し、アップコンバーションを測定した。アップコンバーション係数は、Er-ドープファイバーなどの結果から予測されるアップコンバーションより2桁以下と見積もられ、レーザ発振の可能性が十分にあることを見出した。
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Research Products
(5 results)