2007 Fiscal Year Annual Research Report
フォトニック結晶光ファイバー中の誘導散乱を用いた全光学チューナブル光遅延ライン
Project/Area Number |
07F07096
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Research Institution | The University of Electro-Communications |
Principal Investigator |
富田 康生 The University of Electro-Communications, 電気通信学部, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
REN Liyong 電気通信大学, 電気通信学部, 外国人特別研究員
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Keywords | slow light / 誘導プリルアン散乱 / 光ファイバー |
Research Abstract |
本研究は単一モード光ファイバおよびフォトニック結晶光ファイバー中の光波間の非線形相互作用(誘導ブリルアン散乱:SBS)を介して伝搬光の群速度を制御することにより低光強度で動作波長が連続的にチューニング可能な全光学的光遅延ラインを実現することを目的としている。今年度は主に理論面での検討を行った。特に、単一モード光ファイバー中の励起光・信号光間の誘導ブリルアン散乱によるSBS利得の広帯域化と信号光パルス幅増大を防ぐための2つの新しい方法を提案し、それら方法の理論解析と評価を行った。第一の方法はSBS利得スペクトル形状の制御をランダム振幅変調した単一の連続光励起ビームを用いるものであり、2つ現れるSBS利得スペクトルの中心周波数間隔を最適化することで郡速度分散値を低く抑えることが可能であることを示した。第二の方法はランダム振幅変調された2つの励起ビームを用いるものであり、これら2つの励起ビームの中心周波数間隔を最適に定めることにより、SBS利得に依存しないで信号光パルスの拡がりを抑えることが可能であることを示した。そして、これらの提案について2件の論文を米国光学学会誌(JOSA Bと0pt.Express)に投稿し受理された(公表は平成20年度)。また、これらの提案を実証するための実験システムの構築を行った。
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Research Products
(4 results)