2007 Fiscal Year Annual Research Report
結合領域モデルによるサブミクロン膜界面のクリープき裂成長予測
Project/Area Number |
07F07099
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
北村 隆行 Kyoto University, 工学研究科, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
VAN TRUONG Do 京都大学, 工学研究科, 外国人特別研究員
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Keywords | 薄膜 / き裂発生 / き裂成長 / Chohesive zone model / 界面 / クリープ / 電子デバイス / 破壊力学 |
Research Abstract |
電子デバイスはサブミクロン・ナノメートル厚の多層膜からできており、異材界面が多数存在している。異材では変形のミスマッチによって界面端に応力が集中し、き裂発生場所となりやすいことが知られている。き裂伝ぱに対しては従来の破壊力学概念が有効であったが、微小な材料のき裂発生についはその適用性について検討する必要がある。とくに、cohesive zone modelは有力な方法である。一方、負荷後の応力再分布に大きな特徴のあるクリープ条件においては研究例自体が少なく、基本的な知見に欠けている。一方、はんだのように低融点の金属材料や高分子材料は室温でもクリープするため、界面端におけるき裂発生も時間に依存すると考えられる。この場合には、cohesive zone modelの拡張概念が考えられるが、それについて検討した例はない。本研究は、クリープを含む複雑な負荷条件における微小材料界面端き裂発生・伝ぱ挙動へのcohesive zone modelの適用性の検討を目的としている。本年度は、まず応力場の異なるCu/TiN微小材料における単純負荷による界面端き裂発生の実験結果を参考に、cohesive zone modelに基づく解析を行い、その概念の有効性と異なる界面端形状におけるき裂発生への適用性を解明した。さらに、Snが室温でクリープすることに着目し、Sn/Si微小材料の界面端クリープき裂発生についてcohesive zone modelの適用性の検討を進あている。とくに、cohesive zone modelの考え方は概念的に損傷力学と類似性があるため、両者を融合した解析手法の開発に力を入れている。
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