2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07F07101
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
丸山 茂夫 The University of Tokyo, 大学院・工学系研究科, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
EINARSSON Erik G 東京大学, 大学院・工学系研究科, 外国人特別研究員
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Keywords | カーボンナノチューブ / CVD合成 / 垂直配向膜 / 分光 / 成長モデル |
Research Abstract |
アルコール触媒気相堆積法(Alcohol catalyti chemical vapor deposition,ACCVD)により合成した垂直配向単層カーボンナノチューブ膜(single-walled carbon nanotube,SWNT)は高品質かつ広い直径分布を持ち,様々な応用が期待される.また,垂直配向のメカニズムとであるために,ナノチューブのバンドルが少なく,孤立ナノチューブに近い性質が期待されている.本研究では,このような垂直配向膜の合成および電子・熱物性を光学的に評価することを目的として,垂直配向単層カーボンナノチューブ膜の成長過程及び光学特性を検討した.成長過程に関しては,光吸収・ラマン散乱分光法及び走査型・透過電子顕微鏡法を総合して成長モデル化を行った.また,分光法に加えて,垂直配向SWNT膜の特性を検討するために,X線散乱と電子エネルギー損失分光法も試みた.さらに,熱的安定性を評価するためにレーザーの吸収を用いた計測法を開発し,従来の熱重量分析法と比較した.これらの成果として垂直配向SWNT膜の成長メカニズムの理解が相当に進んだ.特に,成長反応に対する炭素源のエタノールの熱分解又はSWNT膜内拡散の影響が明らかとなった.また,その場測定により成長速度の計測を行う手法を確立し,同位体標識された合成で,成長中に触媒粒子が基板上に留まることを明らかにした.さらに,透過電子顕微鏡観察により垂直配向SWNT膜の内部構造を検査し,熱や光物性との相関を解明した.膜内の密度及びナノチューブ束の増大に従ってSWNT膜の熱安定性が悪化する.一方,束のサイズが小さく密度が小さいために興味深い光特性を表す.膜全体の物性はおおよそ構成SWNTの一次元性によって決定される.ナノチューブの軸方向に分散的なプラズモンとナノチューブ軸に対して垂直の非分散的な光吸収的な特徴が同時に存在することが膜全体の一次元的な特性を表すことを明らかとした.
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Research Products
(10 results)
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[Journal Article] Linear plasmon dispersion in single wall carbon nanotubes and the collective excitation spectrum of graphene2008
Author(s)
C. Kramberger, R. Hambach, C. Giorgetti, M. H. Rummeli, M. Knupfer, J. Fink, B. Buchner, L. Reining, E. Einarsson, S. Maruyama, F. Sottile, K. Hannewald, V. Olevano, A. G. Marinopoulos, T. Pichler
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Journal Title
Phys. Rev. Lett. vol. 100, no. 19
Pages: 196803-1-196803-4
Peer Reviewed
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