2007 Fiscal Year Annual Research Report
吸着現象を応用した燃料電池用天然ガス貯蔵新システムの開発研究
Project/Area Number |
07F07102
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
SAHA Bidyut Kyushu University, 総合理工学研究院, 准教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
E1-SHARKAWY I.I.A. 九州大学, 総合理工学研究院, 外国人特別研究員
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Keywords | Adsorption / Adsorption isotherms / Activated carbon / Natural gas storage |
Research Abstract |
本研究は,吸着現象を利用した,燃焼室および燃料電池用天然ガスの貯蔵および放出量制御に関するものである.環境負荷の小さい未来型エネルギー源として,燃料電池自動車に代表される水素エネルギー利用技術の開発が急務となっている.メタン等の天然ガスはその水素供給源候補の一つとして挙げられている.天然ガスを用いた燃料電池の出力安定のためには,天然ガスの流量制御技術が非常に重要である.現在の主な貯蔵法である高圧ガス容器の利用,特に自動車への搭載は,安全性に問題があるばかりでなく,高圧ガスの流量制御に技術的な問題があり,出力の安定性,最適化が非常に困難である.本研究は,貯蔵容器内部に吸着剤の活性炭素を充填することにより,吸着現象を利用して天然ガスを貯蔵するものである.高圧ガス容器を利用する貯蔵法と比較して,単位体積当たり貯蔵量は僅かに減少するものの,貯蔵圧力を大きく減少させることができるため,安全性が向上するばかりでなく,流量制御が容易になることが期待できる.具体的には,以下の事項に取り組んだ. 1.活性炭素粒子の吸着物性の解明 :活性炭素粒子の細孔径及び比表面積を測定するとともに,活性炭素粒子/天然ガス系の吸着等温線,吸着速度,吸着熱の測定と定式化を行う. 2.貯蔵容器内での吸着・脱着時の熱及び物質移動特性の解明 :吸着過程では液化天然ガスの気化熱を利用して吸着促進を図り,脱着過程では60℃以下の外部排熱源を利用する縦型円筒形貯蔵容器を試作し,その内部での吸脱着過程での非定常熱及び物質移動特性を実験的に明らかにし,貯蔵容器の構造及び脱着時の流量制御方式の最適化に関する指針を得る.
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Research Products
(4 results)