2008 Fiscal Year Annual Research Report
シリコンナノチェイン構造における量子化された電荷蓄積と転送の制御
Project/Area Number |
07F07107
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
小田 俊理 Tokyo Institute of Technology, 量子ナノエレクトロニクス研究センター, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
RAFIQ Aftab 東京工業大学, 量子ナノエレクトロニクス研究センター, 外国人特別研究員
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Keywords | シリコンナノチェイン / 単電子デバイス / クーロンブロッケード / 量子情報デバイス / 多重トンネル接合 / 微小電荷検出 / クーロン階段 |
Research Abstract |
シリコンナノチェインは、直径数ナノメートルのシリコンクリスタルが連鎖状に繋がった構造である。量子マルチポイントコンタクトをボトムアップ的に自己形成する技術として着目し、シリコンナノクリスタルやシリコンナノワイヤとは異なる新奇な特性が期待できる。シリコンナノチェインの電気特性を測定したところ室温でクーロンブロッケードを観測できた。多重トンネル接合モデルで、ナノチェインの電気特性を解析する際に、パラメータのばらつきを考慮する必要がある。このばらつきを取り扱うモデルをモンテカルロシミュレーションにより検討した。単電子トンネル効果を取り入れたCAMSETを用いて計算を実行した。10個の多重トンネル接合において、接合容量またはゲート容量に、20%から120%までの標準偏差値の揺らぎを与えて、電流電圧特性の閾電圧の変化を調べたところ、容量値の揺らぎが少ない組み合わせほど、低い閾電圧を得ることが出来る事が分かり、電流電圧特性の不規則な段差を再現できることが明らかになった。
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Research Products
(5 results)