2007 Fiscal Year Annual Research Report
気候変動と人間活動を考慮した総合地下水シュミレーションシステムの開発
Project/Area Number |
07F07117
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
沖 大幹 The University of Tokyo, 生産技術研究所, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
HE Bin 東京大学, 生産技術研究所, 外国人特別研究員
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Keywords | 陸面水文植生モデル / 河川流路網及び流下モデル / 窒素循環 |
Research Abstract |
東アジアを対象に、広域窒素負荷に関する水質プロセスとその影響の全容を把握するために、質の高いインプットデータを整備し、農業・畜産・自然・生活排水・工業排水と負荷源を分離して別個に負荷を推定した。20世紀におけるグローバルな陸面エネルギー水循環データセットを陸面水文植生モデルであるMATSIROと全球河川流路網及び流下モデルであるTRIPの外力として利用し、大陸スケールの陸面窒素循環シミュレーションを行った。データ整備については、本研究で、東アジアを対象に精度の高いデータベースを作成することを目的の一つとし、窒素モデル研究を行う上で、最も重要な作業であるインプットデータの整備を行った。特に、人口・土地・社会統計などは、フォーマットが統一されないことが多いため、インプットデータとして整備するのに余計に時間と労力を必要とする。しかし、本研究で整備した総合データベースは、今後、ほかの研究者が容易に使用することが可能である。モデル開発については、研究代表者のグループが数年来使用しているTRIPのコンジポーネントを、水質に関する可能な部分についてほ移植した。これらにより、20世紀における東アジアの窒素負荷分布と日単位の窒素変動のシミユレーションが良くなることが示された。また、それぞれの負荷が、どのような地域でどの程度のインパクトを持っているのかを明らかにした。また、モデル検証のため、日本・中国黄河流域・アメリカ等での観測とデータ収集を昨年度に継続した。とれらの結果に関しては、投稿論文を現在準備中である。
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Research Products
(2 results)